BNPパリバ・アセットマネジメントのアジア太平洋シニア市場ストラテジスト
羅念慈氏
は、特に新興国において中東の紛争が原油取引で人民元を使うインセンティブを確実に高めると説明する一方で、当面はドルに代わり得る競合通貨が存在しないため、パラダイムシフトには至らないとの認識を示した。
それでも、影響は大きい。原油はドル建て世界貿易の約2割を占めており、その価格決定や決済通貨が変われば、国際通貨システムにおけるドルの支配力が弱まり、より分断的な構図につながり得る。すでに多くの新興国は、米国によって武器化されつつある通貨への依存度を引き下げる動きを見せている。
もっとも、紛争が原油価格決定に与える長期的影響の見極めには時間がかかるとみられ、多くのアナリストは人民元が近い将来、ドルに挑戦できるかについて懐疑的だ。
トランプ大統領によるイランの港湾封鎖は、制裁対象国以外にも
広く人民元を原油取引に使う構想
であるペトロ人民元が直面する課題の大きさを示している。

