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2025年11月11日

野村はロンドンで自己勘定取引デスクを再開する計画を断念

 野村ホールディングスは、ロンドンで再開を目指していた
   自己勘定トレーディングデスクの設立計画
を、開始から2年足らずで断念した。
 この事情に詳しい関係者がメディアの取材で明らかにした。
 関係者によると、ロンドンの野村には昨年初め、
   パメラ・マサードスコット氏
   ジャッキー・レオン氏
が加入し、自己勘定取引事業の準備を任された。
 マサードスコット氏は欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域グローバルマーケッツ責任者のナット・タイス氏の直属の部下となった。
 今年に入り、野村は自己勘定トレーディングデスクをマーケッツ事業の複数の部署に組み入れることを最終決定したと、一部の関係者が明かしていた。
 当局への提出文書によると、マサードスコット氏はここ数カ月に野村を退社した。
 野村は経営陣が顧客本位の安定した部門に注力するよう社内改革を行ったと主張しているものの、自己勘定取引事業を巡る一部始終はトレーディング部門では
   高リスク取引
への取り組みが続いていたことを物語る。
 同社は2021年の韓国系米国人が経営する米アルケゴス・キャピタル・マネジメントの破綻で約30億ドル(現在のレートで約4600億円)の損失を負った。
 昨年は相場操縦スキャンダルに揺れた。グローバル・マーケッツ責任者の
   リグ・カールカニス氏
は9月30日のプレゼンテーションで、「顧客基盤の強化」もあり「ここ数年で、(野村の)グローバル・マーケッツは大きな変革を遂げた」と説明していた。
 野村の広報担当者は電子メールで、「当社は顧客本位で事業を行っており、多様な顧客基盤を育てることに引き続き重点を置いている」と述べた。
 銀行の典型的なトレーダーは、資産の売り手と買い手の間の仲介役として行動し、それぞれの取引で顧客に手数料を請求しつつ、価格変動による利ざやも狙うことになる。
 マサードスコット氏のような自己勘定トレーダーは顧客を持たず、代わりに銀行の資金を使って投機を行う。
 2008年の金融危機以降、規制当局は銀行の
   リスクテークを抑制する取り組み
の一環として、自己勘定取引を厳しく取り締まってきた。
 米国の預金取扱銀行は、いわゆるボルカー・ルールの下で自己勘定取引が禁止された。
 また、欧州の監督当局もBNPパリバやソシエテ・ジェネラルなどの銀行に対し、自己勘定取引部門を別資本の法人として分離するよう求めた。
 英金融行動監視機構(FCA)のデータによると、
   金利・為替取引
を専門とするマサードスコット氏は、昨年1月に野村に入社したが、それ以前は、カナダ最大の年金基金である
   カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)
の子会社や、ヘッジファンドの
   ミレニアム・マネジメント
   グラハム・キャピタル・マネジメント
で勤務していたと、リンクトインのプロフィルとFCAのデータに記載されている。
 なお、マサードスコット氏はリンクトインのプロフィルに、野村の「自己勘定取引責任者」と記していた。
 関係者によると、同じく以前グラハム・キャピタルで働いていたレオン氏は24年10月に入社し、マサードスコット氏の部下となった。
 マサードスコット氏は顧客対応を行う同僚とは別に取引を行い、同僚らのポジションにはアクセスできなかったと、関係者は語った。
 それでも野村の幹部らは、特定の取引戦略について同僚らの理解向上に同氏が寄与することを期待していたという。
 ロンドンでの自己勘定トレーディングデスク設立の取り組みは、それが続いていた間は野村がグローバル・マーケッツ事業を顧客重視に再編するという広範な戦略には反しているように映った。
 同事業は長年、カールカニス氏の言う「スケール不足の顧客基盤」をトレーダーが並外れて大きなリスクを取ることで補っていた。
 カールカニス氏はこのアプローチを転換し、「業績ボラティリティー」を抑える方針をプレゼンテーションで示した。
 野村はかつてロンドンに10人程度から成る自己勘定取引チームを持っていた。
 ただ、相場判断を誤ったためか莫大な損失を被ったため2017年に閉鎖した。
 それでも野村はグローバル・マーケッツ全体で自己勘定トレーダーの採用を続け、限定的な規模ながらも近年は収入の1%足らずを生み出していたと、関係者の1人は述べた。
   
    
posted by まねきねこ at 02:00| 愛知 ☔| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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