米国のスコット・ベッセント財務長官は2日CNN放送のインタビューで
ドナルド・トランプ政権
による関税賦課の適法性をめぐる連邦最高裁の審理を前にして「中国によるレアアース(希土類)輸出統制やフェンタニル原料輸出こそが関税賦課の根拠となる非常事態だ」と述べた。
「10月8日の中国の行動、すなわち西側諸国の製造システムを遅らせ、あるいは停止させかねないレアアース輸出統制の脅しそのものが(関税賦課のための)非常事態を構成する」とし「大統領が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき100%の関税を圧迫したことで、中国がその措置を遅らせることになった」と主張した。
また、「今春のことを振り返れば、トランプ大統領は中国産フェンタニルに20%の関税を課し、それが中国を交渉のテーブルに呼び戻しすことになった」とし「中国は(関税のために)毎年数十万人の米国人を死に追いやるフェンタニル前駆体を北米に送る行為をやめることに真剣になった」と明らかにした。
また、「今春のことを振り返れば、トランプ大統領は中国産フェンタニルに20%の関税を課し、それが中国を交渉のテーブルに呼び戻しすことになった」とし「中国は(関税のために)毎年数十万人の米国人を死に追いやるフェンタニル前駆体を北米に送る行為をやめることに真剣になった」と明らかにした。
続けて「それ(レアアース輸出統制)が非常事態でないなら、何が非常事態なのか」「フェンタニルによる死亡が非常事態でないなら、何が非常事態なのか」とそれぞれ反問しながら、「(トランプ大統領は)非常法に基づく権限を行使しており、これらすべては明白な非常事態だ」と語った。
さらに、中国のレアアース輸出統制などを「中国対世界」の対立構図と位置づけ、「中国が世界に制裁を加えると、全世界が反発した」と述べた。
また、「中国との関係を断ちたいわけではないが、リスク負担は軽減しなければならない」とし「中国は多くの面で信頼できるパートナーではない」と批判した。
そのうえで、「我々は今後1〜2年のうちに驚くべき速度で前進し、中国が我々に突きつける刃から抜け出すだろう」と述べ「中国はその刃を世界全体に突きつけている」と続けた。
一方、米連邦最高裁は、トランプ大統領がIEEPAを根拠に賦課した各種関税に対する訴訟の口頭弁論を5日に行う予定。
1977年に制定されたIEEPAは、「国家非常事態」に対応するためのさまざまな権限を大統領に与えている。
その一つが輸入を規制する権限だ。
トランプ大統領は今年4月2日、米国の慢性的な大規模貿易赤字が国家安全保障と経済に大きな脅威を与えているとして国家非常事態を宣言し、IEEPAに基づき国別に相互関税を課すと発表した。
なお、ベッセント長官は中国のレアアース輸出統制およびフェンタニル原料となる前駆体の輸出などが非常事態に該当すると主張した。
ひとこと
トランプが米中首脳会談の成果を作り出そうと焼きだが、思う通りには事が進んでいない状況にあるということだろう。
そもそも、信頼性で言えば米国との安保条約で、馬鹿高い米国の兵器を日本に買わせる目的が最優先され、金丸信副総理以降の「思いやり予算」で駐留米軍への資金を提供しても、ロシアや中国の軍事侵攻などの有事に果たして米軍が日本を支援するかどうか疑問であり、自主防衛は自国で高めるべきだろう。米国の信頼性を見るため踏み絵として退役させた米軍の大型空母5隻や中古で退役させている艦載機F14等1000機を無償で提供してもらうのも手だろう。

