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2025年11月03日

ネクスペリア、中国工場へのウエハー供給を停止し、生産への影響が深刻化

 オランダの半導体メーカー
   ネクスペリア
は、中国工場の経営陣との対立を受け、同工場への供給を停止した。
 対立は欧州をはじめとする自動車生産に影響を与えており、さらに深刻化しそうだ。
 ネクスペリアは今週、中国・東莞工場へのウエハー供給を停止すると顧客に通知した。
 同工場は世界最大級の半導体製造拠点で、これまではネクスペリアの生産量の約半分を担っていた。
 同社広報は「現地管理部門が合意した契約条件を順守していないため」、顧客に問題を通知したとして、「全ての契約上の義務が再び完全に履行され次第、出荷を再開する」とコメントした。
 オランダ政府は10月、中国の電子通信機器メーカー
   聞泰科技(ウィングテック・テクノロジー)
ネクスペリアの経営を妨害し、主要部品の供給を脅かす恐れがあるとして、同社を接収した。
 ウィングテック創業者でネクスペリア最高経営責任者(CEO)を務めていた張学政氏も、ネクスペリアから職務停止処分を受けた。中国政府は反発し、同社の中国国内施設からの輸出を禁じた。
 ウィングテックは、中国からの供給再開には、張学政氏のCEOに復職が条件と主張している。
 これに対し、オランダ経済省報道官は、声明で「張氏の行動は、ネクスペリアにおける生産能力と知識、知的財産の継続性に差し迫った脅威をもたらした」と反論した。
 また、張氏は「私的な利益や自分が中国に保有する他の企業の利益のために、ネクスペリアの金融資源を不正に流用した」動きも取っていたとしている。
 対立による供給混乱は、既に欧州に影響を及ぼしており、主要サプライヤーがフォルクスワーゲンやBMWなどの大手自動車メーカー向け部品の生産を抑制している。
 匿名を希望する関係者によると、自動車部品メーカーの
   ZFフリードリヒスハーフェン
は、主力の電気駆動装置工場でシフトを削減した。
 重要な部品の供給がひっ迫しているためだ。ZFは
   メルセデス・ベンツ
   ステランティス
   フォード
など主要自動車メーカーの大半に部品を供給している。
 ZFの広報は、質問への回答として「顧客やサプライヤーと連携し、ネクスペリア製品に依存するサプライチェーン(供給網)の安定維持と代替調達先の評価に取り組んでいる」とだけコメントした。
 ドイツ南部シュヴァインフルトにあるZFの工場は約8000人を雇用し、同社にとって世界で最も重要な拠点の一つだ。電気モーターや、内燃機関車と電気自動車(EV)の両方に使用されるシャシーや駆動系システムも生産している。
 別の独自動車部品メーカー
   ロバート・ボッシュ
もザルツギッター工場での労働時間短縮を準備している。同工場は電子制御ユニットを製造しており、操業を維持するには部品の継続的な供給が必要だ。
  
 
posted by まねきねこ at 01:00| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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