英国金融機関大手HSBCホールディングスは、ジョルジュ・エレデリー新最高経営責任者(CEO)が推進する全社的な重複役割の排除と経費削減の一環として商業銀行部門と投資銀行部門の統合を検討していることが、この事情に詳しい関係者が匿名を条件にメディアの取材で明らかにしたとの情報が市場に流れた。
この情報によると、多国籍大企業を顧客としトレーディング部門と投資銀行部門を擁するグローバルバンキング&マーケット部門と、商業銀行部門が統合されることになるという。
統合された部門はHSBC最大の収益源となり、全行の収入に年間約400億ドル(約5兆7500億円)貢献する見込みで、ウェルスバンキングやパーソナルバンキング業務を越えることになる。
また、9万人以上の強力な労働力を結集し、あらゆる規模の企業とのビジネス獲得に乗り出すことになる。
ただ、この統合に関する最終的な決定はまだ下されておらず、再編の詳細はまだ変更される可能性があると続けた。 一部の幹部は、統合により重複するバックオフィスの役割を排除できると考えているという。
世界中の中央銀行が金利引き下げを開始し、世界的な大手金融機関の利ざやを脅かす動きがある中、HSBCは経費の抑制を検討してきた。
エレデリーCEOは行員との最初の会合で、経費抑制に努めるようにと強調したという。
同行はすでに採用のペースを落とし始めており、行員には出張や交際費についてより慎重になるよう求めている。
同行はすでに採用のペースを落とし始めており、行員には出張や交際費についてより慎重になるよう求めている。