カナダ銀行(中央銀行)は4日、政策金利を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ4.25%とした。
インフレ鈍化が続けばさらなる緩和の実施を想定することは「理にかなう」と改めて表明した。
なお、この利下げは3会合連続で、市場の予想通りだった。
カナダ中銀は広範な物価上昇圧力を示す「証拠はほとんどない」としながらも、インフレの上振れと下振れ両方のリスクバランスを重視する姿勢を強めている。
マックレム総裁は「インフレの押し上げ、および押し下げ要因を引き続き評価し、金融政策の決定をその都度行っていく」と述べた。
また「経済の緩みを吸収するために成長が持ち直すことを望んでいる」とした上で、全体的な弱さが引き続き「インフレを下押し」していると指摘した。
ブルームバーグがエコノミストを対象に行った8月の調査では、カナダ中銀は今後4回の会合で政策金利をそれぞれ25bpずつ引き下げ、2025年半ばには3%に低下すると見込まれている。
その水準まで下がれば、景気を刺激することも減速させることもないとカナダ中銀が考える中立金利の推定レンジに収まる。