7月の米雇用統計が弱い内容となったことから、米連邦公開市場委員会(FOMC)は既に利下げを待ち過ぎているとの懸念が強まっている。
しかし、警戒シグナルを発しかねない大幅利下げが9月に実施される可能性は低い。
7月は雇用者数の伸びが大幅に減速し、失業率はほぼ3年ぶりの水準に上昇した。
雇用統計を受け、JPモルガン・チェースやシティグループなどウォール街の一部大手行は、FOMCが9月の会合で0.5ポイントの利下げに踏み切ると指摘し、従来の予想を変更した。
また、金利先物市場では9月の50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げ、さらに12月の50bpの追加利下げを十分織り込んでいる。
また、金利先物市場では9月の50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げ、さらに12月の50bpの追加利下げを十分織り込んでいる。
パウエルFRB議長の下、FOMCは緊急時のみ大幅な金利調整を行ってきた。2020年3月の最初の2週間では、新型コロナウイルス感染が米経済に打撃を与え始める中で1.5ポイント利下げし、政策金利をゼロ近辺とした。22年には、インフレ高進に直面する中で0.5ポイントと0.75ポイントの利上げを実施した。