ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトの最新世論調査で11月に行われる米大統領選で民主党大統領候補指名を確実にしたハリス副大統領が激戦7州の有権者支持率で共和党候補のトランプ前大統領のリードを消し去ったことが分かった。
調査結果によると、ハリス氏の支持率は選挙戦の結果を左右する可能性のある激戦7州全体で見て48%と、トランプ氏の47%を上回った。
この数値は統計上の大接戦と言えるが、選挙戦撤退前の時点でバイデン大統領はトランプ氏に2ポイントリードされていた。
この数値は統計上の大接戦と言えるが、選挙戦撤退前の時点でバイデン大統領はトランプ氏に2ポイントリードされていた。
ハリス氏は若年層や黒人、ヒスパニック系の有権者の熱狂の波に乗った形で、アリゾナ、ネバダ両州でトランプ氏のリードを覆したうえ、ミシガン州ではバイデン氏がトランプ氏に対して持っていたリードを2倍余りに広げた。
最新の数値は、バラク・オバマ氏をホワイトハウス入りさせた有権者層をハリス氏が再結集させる可能性があり、民主党の支持基盤を固めるのに苦戦したバイデン氏よりも当選に向けた道筋が一段と明確であることを示唆した。
ハリス氏が民主党大統領候補指名を確実にしてから1週間ほどで、現職大統領に再選の取り組み断念を促すという同党の歴史的な戦略が期待していたような効果を発揮している早期のヒントが示された形だ。
調査を行ったアリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシン各州でのハリス、トランプ両氏の差は統計上の誤差の範囲内であり、選挙戦が予断を許さない状況に変わりはない。
さらに、トランプ氏選挙陣営の世論調査担当者の表現では、ハリス氏は現在、「ハネムーン局面」にあると考えられ、経済運営や移民対策を中心に有権者にとって重要な問題で信頼を勝ち取るという課題に直面しており、支持が加速するか失速するかは今のところわからない。