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2024年07月24日

社会不安やテロの危険性からバングラデシュへの渡航中止を米国務省が勧告

 米国務省は20日、バングラデシュへの渡航勧告を「レベル4(渡航中止)」に引き上げた。
 社会不安や犯罪、テロの危険性を挙げている。
 バングラデシュでは
   公務員採用の特別枠
を巡る学生と治安部隊の衝突が激化し、全国でインターネットがつながらない状態となっている。

 バングラデシュのハシナ首相は、21日から予定していた外遊を取りやめた。
 AFP通信が報道官を引用して伝えたところによると、「現在の情勢を踏まえ」スペインとブラジルの訪問予定を中止した。
 当局は20日に外出禁止令を再発動しており、22日までの2日間の公休日を宣言し、政府機関と民間企業のオフィスは実質的に閉鎖される。

 日本の外務省も21日、バングラデシュ全土の危険情報を不要不急の渡航を控えるよう求める「レベル2」に引き上げた。

 バングラデシュ政府は軍の投入やインターネット遮断など
   沈静化の措置を
強化している。
 ネット遮断はATMやモバイル決済企業に影響を及ぼしており、社会が大混乱しかねない。
 AFPによると、今週の衝突で少なくとも123人が死亡した。
 警察や病院が報告した死傷者数を集計して伝えた。

 バングラデシュ政府は、減少する外貨準備の拡充を図るため債権者と国際通貨基金(IMF)の資金支援を取り付けようとしており、今回の抗議デモ激化は同国経済にとって極めて重要な時期と重なった。
 バングラデシュ政府は軍の鎮圧措置に伴う死者数やネットの遮断についてコメントしていない。

 学生が反対している公務員採用の特別枠とは、1971年のパキスタンからの
   独立戦争
に参加した
   退役軍人の家族向けに30%の採用枠
を割り当ててきたもので、学生のデモを受け、2018年に廃止が決まっていたが、最高裁判所の高等裁判部が今年、この決定を違憲と判断したうえ、特別枠が復活したため学生デモが再び激化したというもの。
 最新の国勢調査によると、若年層の失業率は約40%と高い状態が続いており、これも学生の不満の背景にある。
  
ひとこと
 バングラデシュが独立する時にも、軍部による大規模な虐殺があった。
 地理的関係から見ればバングラデシュの不安定化は中国やロシアにはインド洋の覇権を握るために好都合な出来事とも見られ、日本のシーレーンの遮断の可能性も意識させるものだ。


posted by まねきねこ at 08:00| 愛知 | Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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