議会解散・総選挙でフランスを政治的混乱に陥れた
マクロン大統領
は、勝てば官軍の「安易な合意」のつけを払う状況。
いまや前途を描ける首相を見つけるという難題に直面している。
は、勝てば官軍の「安易な合意」のつけを払う状況。
いまや前途を描ける首相を見つけるという難題に直面している。
総選挙の結果、マクロン氏の権力基盤は一段と縮小した。
同氏の中道グループは左派連合「新人民戦線」とマリーヌ・ルペン氏が実質的に率いる極右政党「国民連合(RN)」と拮抗(きっこう)する議会内第2勢力にとどまった。
同氏の中道グループは左派連合「新人民戦線」とマリーヌ・ルペン氏が実質的に率いる極右政党「国民連合(RN)」と拮抗(きっこう)する議会内第2勢力にとどまった。
選挙で予想外の勝利を収めた左派連合は、首相候補を立てようと動いている。
問題としては、左派連合の議席数が過半数に100余り及ばないことだ。
マクロン氏のグループと手を組めば十分な支持を確保できるが、隔たりは大きく、深いため、妥協の話で我が出れば落とし所は消え去りかねない。
問題としては、左派連合の議席数が過半数に100余り及ばないことだ。
マクロン氏のグループと手を組めば十分な支持を確保できるが、隔たりは大きく、深いため、妥協の話で我が出れば落とし所は消え去りかねない。
伝統的な共和党保守派との駆け引きや、対立を生みがちな極左議員を脇へと追いやって新人民戦線の分割を狙う動きも見られるが、近代のフランス政治において、このような形の連立政府発足は例がない。
マクロン大統領が速やかに次期首相を見つけられない限り、予測不能な政治的膠着がフランス経済を行き詰まらせ、ポピュリストに対する勝利に暗い影を落とす恐れがある。
首相指名はマクロン氏にとって、2期目の最終盤で最も重大な決断となるかもしれない。
首相指名はマクロン氏にとって、2期目の最終盤で最も重大な決断となるかもしれない。
フランス憲法に従うと、首相指名は大統領の特権だが、不信任決議に過半数の議員が賛成することのない人物を見つける必要がある。