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2024年07月08日

優勢とみられた極右のRN、マクロン氏連合にも及ばない見通し

 フランスの国民議会(下院、定数577)選挙で7日投開票され、マクロン氏の支持基盤ともなる左派連合が第1党となる見通しとなった。
 これは出口調査の結果で明らかになったもので過半数を確保して次期政府の組閣を狙っていた極右政党・国民連合(RN)を実質的に率いるルペン氏は予想外の打撃を被った形だ。

 出口調査によると、穏健派の社会党から極左の「不屈のフランス」まで寄り集まった左派連合「新人民戦線」は172−210議席を得る見通しで、ただ、過半数に必要な289議席には大きく届かない状況。

 先週の世論調査では第1党になる見通しが示されていたRNは113−155議席で第3党にとどまる見込みであった。
 マクロン大統領の中道連合は150−175議席でRNを上回りそうな情勢だという。

 なお、フランスの公的財政状況を懸念する投資家にとってはマクロン大統領の
   新人民戦線の勝利
は警戒すべき要因となる公算が大きい。
 選挙戦では、最低賃金の引き上げや定年の引き下げなど公的支出の大幅な拡大を公約しているためだ。
 これらの措置は、欧州連合(EU)との深刻な対立を引き起こす可能性がある。

 左派勝利の見通しを受け、シドニーで始まった8日の外国為替市場でユーロは対ドルで下落している。

 「不屈のフランス」のメランション党首は7日、「新人民戦線は政策を実行する」と記者団に表明したうえ、政策しかない。全て政策だ」と述べた。

 左派が単独で政府を担えるだけの議席を獲得しない場合、政府発足のため左派はマクロン氏に新たな支出への確約を要求する可能性があるが調整には時間が必要となるだろう。

 いずれの政党も過半数の議席を取れない見通しのため、マクロン氏は少数内閣を率いる首相を指名することになる。
 首相は通常、議会内第1党から指名されるものの、明確な勝者のいない結果であれば複数の政党が一定期間連立を組む展開もあり得る。

 フランス大統領府の発表文によると、次期首相の指名についてマクロン氏は「新議会の構成」を見てからさらなる決定を下すと話しており、大統領が7日夜に選挙結果に関して話すことはないとい続けた。

 マクロン氏は先週の第1回投票でルペン氏のRNに圧倒されており、出口調査の結果通りであれば、議会解散に踏み切った同氏の決定は完全には間違っていなかったことになる。
 第1回投票で与党連合はRNに得票率で大差を付けられ3位にとどまり、解散の判断は広く批判されており、フランス国民のバランス思考で調整されたようにも見える。

 マクロン氏は以前、「極端なグループ」を阻止するため対立する諸政党がともに統治することもできると示唆しており、少数の中道連立内閣の可能性に言及していた。

  
posted by まねきねこ at 08:00| 愛知 | Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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