外国為替市場の円相場は6日、先週末から下落して一時154円台を付けた。
予想を下回った米雇用統計を受けて買われた米国債の長期金利は4.5%程度で下げ止まり、日米金利差を意識した円売りが再び優勢となっている。
3日の円相場は日本が祝日にあたり当局による為替介入への警戒がくすぶり円を支える中、米国の雇用統計が市場予想を下回ったことから米国債利回りが低下してドルが下落した。
円は約1カ月ぶりに151円台を付ける場面があったが、その後は
米供給管理者協会(ISM)非製造業景況指数
でインフレ圧力が示されて上げ幅を縮小。国内の長期金利が1%未満で推移する一方で、米長期金利は4.5%台を維持し、6日には日米金利差を意識した円売りが優勢となっている。
前週、日本が祝日だった4月29日や、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表後の日本時間の2日早朝に政府・日銀が為替介入を実施したとみられる。
なお、東京市場が休場のゴールデンウィーク後半でも為替介入が行われる可能性が意識はされている。
6日はロンドン市場もメーデーで休場のため、流動性が一層低下する環境となり警戒がより高まっている。