南アフリカを抜き、世界最大の貴金属産出国であり消費国でもある中国では、金が上昇するほど購買者が増えている現象が見られる。
インフレのリスクヘッジとしての役割もある金の価格が歴史的な高値を記録し、1オンスあたり2400ドル(約37万1115円)を超えた。
地政学的緊張が高まる中、イスラエル戦争、露ウクライナ戦争や、アメリカの金利低下の可能性が金への投資を魅力的にしている。
ひとこと
中国経済自体が不動産不況やシャドーバンクの倒産リスクが高まっており、不良債権が膨らみ続けているなかでは、中国の通貨人民元の価値の暴落が起こり、インフレかスタグフレーションが引き起こされ社会が大混乱に陥る可能性が高い。
こうした経済情勢の中では現金よりも、国際的な価値の担保でもある金を買い求め資産の価値の劣化を回避する動きに中国人の意識が向くのも当然だろう。
中国の独裁者として君臨している習近平の権力意識が政治的敵対者の粛清を続けてきた結果、周りにはイエスマンばかりで景気回復の道は閉じてしまっている。
中国共産党幹部や富裕層が日本の不動産を買い求めるのも、中国の経済崩壊へのリスクヘッジの対応としての活動のひとつだろう。
中国の大混乱が起これば、こうした富裕層は中国から日本に逃げてくることになる。
過去、満州族の王朝清の弾圧をの逃れ日本に政治亡命していた漢民族の中国人が日本が日清戦争に勝ち、日本の支援を受けて辛亥革命を起こして清朝を倒したことすら現在の中国は忘れてしまっている。