全米不動産業者協会(NAR)が発表した3月の米新築住宅販売件数(季節調整済み、年率換算)は前月比8.8%増の69万3000戸と増加に転じ、昨年9月以来の高水準となり、増加率は大半のエコノミスト予想を上回った。
なお、事前調査のエコノミスト予想では66万8000戸だった。
(前月は63万7000戸(速報値66万2000戸)と大きく下方修正されたことにも注目。)
(前月は63万7000戸(速報値66万2000戸)と大きく下方修正されたことにも注目。)
前月の販売低迷で在庫が増え、価格下落につながったことが寄与したという。
新築住宅販売は地域別では4地域全てで増加した。
中古住宅市場は在庫不足に苦しんでいるが、その不足分を補うために建設業者が参入したことも背景にある。
売りに出されていた新築物件は47万7000戸と、2008年以来の高水準で、そのうち、完工された物件数は2010年以来の高水準となった。
売りに出されていた新築物件は47万7000戸と、2008年以来の高水準で、そのうち、完工された物件数は2010年以来の高水準となった。
また、新築住宅の販売価格(中央値)は前年同月比で1.9%下げて43万700ドルだった。
もともと、新築住宅販売は振れが大きい指標であるが、ここ数カ月の販売状況は幾分安定している。
景気拡大のなかで、根底にある需要はなお旺盛だが、購入者は依然として
高い住宅ローン金利と価格
に制約されており、住宅市場が勢いを増すにはまだまだ限界がある。
景気拡大のなかで、根底にある需要はなお旺盛だが、購入者は依然として
高い住宅ローン金利と価格
に制約されており、住宅市場が勢いを増すにはまだまだ限界がある。
ここ数カ月、インフレは根強く、2024年の利下げはいつ実施するかだけでなく、実施するかどうかも疑問視されている状況から買いが広がったかたちだ。