デービッド・ソロモン氏とハービー・シュワルツ氏はゴールドマン・サックス・グループ最高経営責任者(CEO)の座を争ったライバルだった。
ソロモン氏はプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社
カーライル・グループ
からの誘いを断り、ゴールドマンのトップに上り詰めた。
これに対して、シュワルツ氏はゴールドマンを退社したうえ、昨年2月にカーライルCEOに就任した。
ソロモン氏の過去6年の報酬合計は1億8900万ドル(約290億円)だが、シュワルツ氏の就任以来の報酬は2億1700万ドルと大きな差がとなっている。
ソロモン氏の富の蓄積ペースは、前任者
ロイド・ブランクファイン氏
が金融危機前に達成したものと比べると、企業価値の上昇達成が遅いとの批判もある。
ブランクファイン氏の07年の報酬は当時としては記録的な6800万ドルで、ブランクファイン氏が億万長者への道を歩む一歩となった。
もともと、金融機関幹部の報酬では2分化が進んでおり、投資銀行の報酬の高さは有名で、資産運用会社の上層部の報酬はさらに大きくなっている。
ソロモン氏の富の蓄積ペースは、前任者
ロイド・ブランクファイン氏
が金融危機前に達成したものと比べると、企業価値の上昇達成が遅いとの批判もある。
ブランクファイン氏の07年の報酬は当時としては記録的な6800万ドルで、ブランクファイン氏が億万長者への道を歩む一歩となった。
もともと、金融機関幹部の報酬では2分化が進んでおり、投資銀行の報酬の高さは有名で、資産運用会社の上層部の報酬はさらに大きくなっている。
投資銀行が株主や規制当局から報酬について圧力を受けるが、一方、PE投資会社は上場企業でも、数年にわたって利益目標を達成した場合、トップに巨額の報酬を支払うことができるメリットが経営者にはある。
また、カーライルのライバル企業の中にはシュワルツ氏をしのぐような報酬を用意しているところもある。
例えばKKRは、ジョセフ・ベイ、スコット・ナトール両共同CEOに対し、今後数年間にすべての目標を達成すれば、それぞれ10億ドル以上の株式を保有できるインセンティブを与えている。
例えばKKRは、ジョセフ・ベイ、スコット・ナトール両共同CEOに対し、今後数年間にすべての目標を達成すれば、それぞれ10億ドル以上の株式を保有できるインセンティブを与えている。
オルタナティブ資産運用会社は、経営陣の報酬を自社の株価やファンドの業績に密接に結び付けることで
投資家の利益
と一致させることができると主張している。
そのため、最高幹部やレインメーカーに多額の報酬を与える方針が引力となり、投資銀行の優秀な人材を引き寄せている。
投資家の利益
と一致させることができると主張している。
そのため、最高幹部やレインメーカーに多額の報酬を与える方針が引力となり、投資銀行の優秀な人材を引き寄せている。
カーライルでは昨年、シュワルツ氏に1億8000万ドル相当の5年間の株式インセンティブパッケージを支給する予定であることを明らかにした。
これは、シュワルツ氏がカーライルに長く留まり、カーライルの株価を上昇させた場合に同氏に付与される予定の譲渡制限付き株式報酬となる。
カーライルは今年初め、最高幹部と株主の運命をより密接に結びつけるため、シュワルツ氏の株式報酬にさらに3000万ドルを上乗せを行った。
これは、シュワルツ氏がカーライルに長く留まり、カーライルの株価を上昇させた場合に同氏に付与される予定の譲渡制限付き株式報酬となる。
カーライルは今年初め、最高幹部と株主の運命をより密接に結びつけるため、シュワルツ氏の株式報酬にさらに3000万ドルを上乗せを行った。
カーライルは3日に、取締役会がシュワルツ氏の昨年の現金賞与を目標額の2倍とする決定を下したことを明らかにした。
それでも、インセンティブをすべて受け取るには、半世紀以内に株価を2倍にしなければならないリスクが内在する積極的な運用が求められる。
それを達成すれば、シュワルツ氏の持ち株総額は5億ドル以上になるという。
それを達成すれば、シュワルツ氏の持ち株総額は5億ドル以上になるという。
一方のソロモン氏(62歳)は就任以来、年間1750万−3500万ドルの報酬を受け取り、1回限りの特別報奨金も受け取っただけだ。
なお、ゴールドマンの株価はこの間に80%以上上昇し、ソロモン氏の保有株の価値も上昇している。
なお、ゴールドマンの株価はこの間に80%以上上昇し、ソロモン氏の保有株の価値も上昇している。
現在では株式が公開され、経営トップの報酬は株式で支払われることが多い。
ひとこと
こうした欧米の金融機関等と比べ日本の経営者の報酬の低さは責任を持たずに勝手気ままに大規模な日本の金融機関や機関投資家の保有している資産の価値を劣化させたうえ、出向社員の押し付けで融資先等の企業の財務担当などに充てがい、資産を食いつぶしているに等しい悪行が目立っているともいえる。