グリフィン氏がＦＲＢはゆっくりと利下げを−後で方向転換は壊滅的と指摘

　米ヘッジファンド運営会社シタデルの創業者

　　　ケン・グリフィン氏
は12日、フロリダ州ボカラトンで開かれた米国先物業協会（ＦＩＡ）の会議で、「停止してすぐさま利上げに方向転換するのは最も壊滅的な進め方だと私は考える」と述べた上で、「このため利下げは人々の予想より若干緩慢になるだろう」と続けた。
　
　後で方向転換を余儀なくされる事態を避けるため米金融当局は利下げをゆっくりと進めるべきだと述べた。

　また、米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ（ＮＹＣＢ）の救済にシタデルの株式部門が参加したことについて、投資は「適正価格」だったと述べた。
　
　シタデル・グローバル・エクイティーズは
　　　ムニューシン前財務長官
のリバティ・ストラテジック・キャピタルが主導した10億ドル（約1480億円）超の出資に加わったもの。

　米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長は先週、利下げを始めるのに必要な確信に連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）は近づいているとの見方を示唆していた。

　パウエル議長は上院銀行委員会公聴会の質疑応答で「インフレ率が持続的に２％に向かっているとの確信が強まるのを待っている」と発言したうえ「今から遠くないと思われるが、その確信を得た時点で景気抑制の度合いを巻き戻し始めるのが適切になるだろう」と語った。