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2024年03月06日

フェアチャイルドセミコンダクター(Fairchild Semiconductor International, Inc.) 世界で初めて半導体集積回路の商業生産を開始した半導体メーカー

フェアチャイルドセミコンダクター
   (Fairchild Semiconductor International, Inc.)
 米国の半導体メーカーで世界で初めて半導体集積回路の商業生産を開始した企業
 後に同社からは様々な人材が独立し、インテルを始めとする世界的な半導体メーカーへと成長していった。
 2016年にオン・セミコンダクターによって買収された。
 
 カリフォルニア州サンノゼを本拠地とし、1957年に創業した。
 世界初の商用集積回路を実現して1960年代のシリコンバレー革命の主役の一社となった。
 一時期、油田探査および、各種油田探査用計測機器の開発・製造をコアビジネスとする、多国籍企業
   シュルンベルジェ(SLB Limited、NYSE: SLB)
に買収された後、ナショナル セミコンダクターに売却された後、1997年にスピンアウトして独立企業に戻った。
 サンノゼのほかに、ユタ州ウェストジョーダン、ペンシルベニア州マウンテントップ、韓国の富川市、マレーシアのペナン州、中国の蘇州市、フィリピンのセブなどに拠点がある。また、インドのプネーにデザインセンターがある。

 1955年、ウィリアム・ショックレーはマウンテンビューにて
   ショックレー半導体研究所
を設立し、かつて働いていたベル研究所の同僚を雇おうとした。
 しかしついて来る者はいなかったため、代わりに新卒の若者を雇った。
 この中に、後にフェアチャイルドセミコンダクターを設立するメンバーが含まれていた。

 ショックレーは経営者として、また人格的にも問題のある人物であったため、しばしば部下や出資者と衝突を起こした。
 1957年9月に、突然にこれまで開発を続けてきた
   シリコントランジスタの開発
を放棄してショックレーが高速動作が見込まれると主張する
   新型の四層ダイオード(ショックレーダイオード)の開発
に転換しようとしたため、我慢しきれなくなったジャン・ヘルニ、ジュリウス・ブランク、ヴィクター・グリニッチ、ユージーン・クレイナー、ゴードン・ムーア、シェルドン・ロバーツ、ジェイ・ラスト、ロバート・ノイスら8人が反発し、彼ら自身でプロジェクトを起こすために出資者を探した。

 彼らは「8人の反逆者 (Traitorous Eight)」として後に知られるようになった。
 まもなく、シャーマン・フェアチャイルドが率いる軍と取引関係の深い
   フェアチャイルド・カメラ・アンド・インスツルメンツ社
が出資者となったことで1957年9月18日に研究所を辞め
   フェアチャイルド・セミコンダクター
が設立された。

 フェアチャイルドは、半導体材料としてはゲルマニウムが一般的だった中で、シリコントランジスタの設計製造を開始した。

 シャーマン・フェアチャイルドによれば
   ロバート・ノイス
の熱のこもったプレゼンテーションが出資の決め手だったと話している。
 ノイスは、材料費がほとんどかからないということでシリコンの有利性を主張していた。
 また、シリコン半導体は安価に製造できる電子部品となるため、電子部品が故障しても修理しない、家電使い捨て時代が来るという確信していたという。

 最初のトランジスタは、当時としては目新しい二重拡散法と化学エッチングによるメサ形シリコントランジスタだった。
 当時のものは台地型にエッチングしたコレクター - ベース接合部が露出し、金属缶に封じ切っても缶の溶接火花が接合部に「着地」し、トランジスターの機能を損ねるという深刻な問題があった。
 1958年、プレーナ形シリコントランジスタの製造技術を確立して、高性能なトランジスタを安く簡単に製造できるようになった。
 プレーナ型の登場によって、他の製造技術は過去のものとなった。 
 最初に発売したプレーナ型トランジスタは 2N697(1958年)で大いに売れた。
 最初の100個はIBMが(軍用であったため金に糸目をつけず)単価150ドルで購入しSAGEの磁気コアメモリ駆動回路に使用された。
 2年後の1960年、ロバート・ノイスらはシリコンウェハー上で4つのトランジスタから成る回路を形成することに成功した。
 これが最初のシリコンによる集積回路(「プレーナー特許」が成立)で「モノリシックIC」とされる、半導体単結晶のチップ上に回路を作り込む技術の基礎が完成された。

 なお、テキサス・インスツルメンツの
   ジャック・キルビー
は1958年9月12日にゲルマニウム集積回路を作っており、特許(いわゆるキルビー特許)も申請済みだった。
 フェアチャイルドセミコンダクターは社員数12人から12,000人となる急成長を遂げて年商も1億3000万ドルに達した。

フェアチャイルド出身の経営者
・ロバート・ノイス(インテル共同創業者、同CEO)
・ゴードン・ムーア(インテル共同創業者、同名誉会長)
・アンドルー・グローヴ(インテル3番目の社員、同CEO)
・ギル・アメリオ
  (ナショナルセミコンダクターCEOを経てApple ComputerCEO)
・フェデリコ・ファジン(ザイログ創業者、同CEO)
・ジェリー・サンダース(AMD共同創業者、同CEO)
・フランク・ワンラス(CMOSの発明者)
・ボブ・ワイドラー(オペアンプの「神様」)
マイク・マークラ
  (インテルを経て、アップルコンピュータ共同創業者、同CEO)
・ドブ・フローマン(EPROMの発明者)

     
posted by まねきねこ at 06:38| 愛知 ☔| Comment(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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