米国大手銀行の資本要件引き上げ案に対し、強い影響力を持つ連邦準備制度理事会(FRB)当局者が支持を表明した。
クリーブランド地区連銀の
メスター総裁
は29日、コロンビア大学で開かれた会合で講演し、「大手銀行に課されている現行の最低資本水準は十分に低く、それを引き上げても生産的なリスクテークや有益なイノベーション、もしくは経済成長を阻止するような非生産的なものにならないと考えている」と述べた。
この会合を後援した銀行政策研究所(BPI)は、規制強化案に反対してロビー活動を展開しており、思惑とは異なり、講演者はFRBと連邦預金保険公社(FDIC)、通貨監督庁(OCC)の3監督機関が7月に公表した「バーゼル3」計画案への支持をあらためて表明したことになる。
は29日、コロンビア大学で開かれた会合で講演し、「大手銀行に課されている現行の最低資本水準は十分に低く、それを引き上げても生産的なリスクテークや有益なイノベーション、もしくは経済成長を阻止するような非生産的なものにならないと考えている」と述べた。
この会合を後援した銀行政策研究所(BPI)は、規制強化案に反対してロビー活動を展開しており、思惑とは異なり、講演者はFRBと連邦預金保険公社(FDIC)、通貨監督庁(OCC)の3監督機関が7月に公表した「バーゼル3」計画案への支持をあらためて表明したことになる。
この計画案は大手銀行に19%の資本増強を求める内容で、公表以来ウォール街から激しい反発を受けてきた。
数カ月前から活発になった
ロビー活動
を背景に、問題は政争化している。
民主党の関係者らは、昨年3月のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行、5月のファースト・リパブリック銀行と銀行破綻が続いたことで規制を強化する緊急性が高まったと主張した。
一方で議会共和党、および共和党が任命した監督当局者らは
行き過ぎた規制強化
あり、融資を損なう恐れがあると批判している。
ロビー活動
を背景に、問題は政争化している。
民主党の関係者らは、昨年3月のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行、5月のファースト・リパブリック銀行と銀行破綻が続いたことで規制を強化する緊急性が高まったと主張した。
一方で議会共和党、および共和党が任命した監督当局者らは
行き過ぎた規制強化
あり、融資を損なう恐れがあると批判している。
一方、FRBのバー副議長(銀行監督担当)は昨年、最終的に経済に打撃を与えかねないリスクテークを銀行に阻止する規制だと述べて、この案を擁護しており、メスタ−総裁は29日、この見方に同意する姿勢を見せた。