紆余曲折でウォール街揺さぶったビットコインＥＴＦの影響力か、その衝撃が仮想通貨市場に拡大

　米国で承認された

　　　ビットコイン現物の上場投資信託（ＥＴＦ）
が、原資産ビットコインの市場を揺るがしている。
　需要は拡大し、資金の純流入は２カ月足らずで
　　　70億ドル（約１兆500億円）
を超えた。

　最も顕著なのはその水準でビットコインは年初から45％余り上昇し、一時は約６万3000ドルを突破した。
　新型コロナウイルス禍の中で記録した最高値の約６万9000ドルが視野に入っている。
　次の「半減期」を控えていることも上昇を後押しする流れだ。

　上場して市場を作り出し信用力を補完したＥＴＦによってビットコイン取引の重心は米国へ移りつつあり、レバレッジを効かせた賭けを促している。
　永久先物を通じた強気なポジションのコストは2021年以来の水準に跳ね上がったが、高コストを気にする参加者は今のところは少ないようだ。

　ビットコインは29日までの６営業日で続伸し、23％上昇しており、前日は６万4000ドルに接近した。

　ビットコインの上昇ペースは株価の上げを上回り、23年に見られたパターンが今年も続いている。
　この勢いがボラティリティーを求めるトレーダーを引き寄せているためで、買うから上がる、上がるから買うといたサークルで、売り手が少ない段階での上昇だが、底が抜けるタイミングを見るのは難しくなっていきそうだ。