日本製鉄による米国鉄鋼大手USスチールの買収で、三井住友銀行など3メガバンクが160億ドル(約2兆4000億円)を融資する方向で調整していることが30日、複数の関係者がメディアの取材で明らかにした。
同関係者らによると、3メガは日鉄に融資の実行を約束するコミットメントレター(融資証明)を提出しており、買収が実現した場合に融資を実行する。
世界2位の巨大鉄鋼メーカーの誕生に向けて、資金面で大型買収を支える。
世界2位の巨大鉄鋼メーカーの誕生に向けて、資金面で大型買収を支える。
この融資はドル建てで160億ドルのうち、三井住友銀が65億ドル(約9500億円)、三菱UFJ銀行が55億ドル(約8100億円)、みずほ銀行が40億ドル(約5900億円)を拠出する方向で調整している。
同関係者らによると、融資の期限は1年としており、日鉄は買収後に社債や新株発行などで資金調達を図る見通し。三井住友銀は以前から日鉄向けに買収資金のために1兆円規模のコミットメントラインを設定していたという。
日鉄は昨年12月、USスチールを約141億ドルで買収すると発表した。
2024年4ー9月の買収完了を予定している。
ただ、米国国家安全保障の観点から米規制当局による審査は年内に結論が出ず、25年に突入する可能性があると複数の関係者が明らかにしており、買収実現までは長期化するとの見方もある。
2024年4ー9月の買収完了を予定している。
ただ、米国国家安全保障の観点から米規制当局による審査は年内に結論が出ず、25年に突入する可能性があると複数の関係者が明らかにしており、買収実現までは長期化するとの見方もある。