ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は16日の発表資料で「23年はゴールドマンにとって実践の年だった。同年に達成した全てのことと、明確かつ簡素化された戦略により、24年に向けてはるかに強固な基盤を手に入れることができた」とコメントした。
ゴールドマンの2023年10−12月(第4四半期)は、株式トレーディング部門が
ゴールドマンの2023年10−12月(第4四半期)は、株式トレーディング部門が
アナリスト予想の3倍
となる大幅な増収を記録し、全体の収入が予想を上回った。
となる大幅な増収を記録し、全体の収入が予想を上回った。
また、資産運用・ウェルスマネジメント部門は、金融管理事業の売却益に支えられ、四半期として過去2年間で最高の収入を記録し、債券トレーディングと投資銀行手数料の不調を打ち消すことに寄与した。
ゴールドマンではディールメーキングが低調に推移し、不動産投資と消費者ビジネスの損失が利益を押し下げた1年を過去のものにしようとしているようだ。
これまで同社は他の大手銀行よりもディールメーキングへの依存度が高く、経営幹部は
プライベートエクイティー(PE、未公開株)の回復
が同事業の長期的な低迷を終わらせる鍵と考えて、23年通年の業績が目標に届かなかった同社は、投資銀行業務と資金運用に再び力を注いできた。
プライベートエクイティー(PE、未公開株)の回復
が同事業の長期的な低迷を終わらせる鍵と考えて、23年通年の業績が目標に届かなかった同社は、投資銀行業務と資金運用に再び力を注いできた。
株式トレーディング収入は26%増の26億1000万ドル(約3800億円)で、予想の約8%増を大きく超えた。
第4四半期の収入は113億ドル(予想108億ドル)、純利益は20億1000万ドル(1株当たり5.48ドル)だった。
資産運用・ウェルスマネジメント事業の収入は、前年同期比23%増の43億9000万ドルだった。
この中でも管理手数料が最も大きな割合を占め、これまで自己勘定取引の影に隠れていたが、今後は管理手数料収入が予測可能な成長を遂げることが期待されている。
この中でも管理手数料が最も大きな割合を占め、これまで自己勘定取引の影に隠れていたが、今後は管理手数料収入が予測可能な成長を遂げることが期待されている。
管理資産は1年間で10%増加し、過去最高の2兆8100億ドルに達した。
ただ、債券・通貨・商品(FICC)トレーディング収入は金利と為替取引の収入が減少して20億3000万ドルとなり、予想を下回った。
ゴールドマンではここ数年、市場のボラティリティーに乗じて利益を得てきた。
M&A(企業の合併・買収)助言ビジネス復活への期待も高まっていたが、完了した案件からの実現手数料は依然として前年同期を29%下回った。
シリコンバレー銀行とシグネチャー・バンクの破綻に伴う米連邦預金保険公社(FDIC)への追加拠出で5億2900万ドルの費用を計上した。
市場シェアの拡大とファイナンス事業への注力が、トレーディング部門収入の底上げにつながると幹部らはみている。
ゴールドマンではここ数年、市場のボラティリティーに乗じて利益を得てきた。
M&A(企業の合併・買収)助言ビジネス復活への期待も高まっていたが、完了した案件からの実現手数料は依然として前年同期を29%下回った。
シリコンバレー銀行とシグネチャー・バンクの破綻に伴う米連邦預金保険公社(FDIC)への追加拠出で5億2900万ドルの費用を計上した。
市場シェアの拡大とファイナンス事業への注力が、トレーディング部門収入の底上げにつながると幹部らはみている。
投資銀行業務の収入は16億5000万ドルで、アナリスト予想平均の16億8000万ドルに届かなかった。資本市場に活気が戻る兆しが見られたことで、株式や債券の引き受け手数料は前年同期に比べ増えた。また、債券引き受け手数料収入はアナリスト予想の4億3900万ドルに対し3億9500万ドルにとどまった。