ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では3日、原油先物相場が反発し、代表的指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物(2月物)は一時、
1バレル73.23ドル
と前営業日比+4%高に急騰した。
イランの無差別テロの爆発で中東情勢の緊迫が意識されたうえ、リビアの主要油田の操業停止も原油高に拍車を掛けた。
イラン南東部ケルマンで3日、複数の爆発が派生して400人近くの死傷者が出た。
現場は2020年1月に米軍により暗殺された革命防衛隊のソレイマニ司令官の墓の近くで、3日には追悼行事があった。
いまのところ、犯行声明は出ておらず背景は不明だが、中東地域での地政学リスクの高まりを背景に原油買いを誘った。
ロイター通信の報道によれば、リビアのシャララ油田が地元住民による抗議活動で操業停止に追い込まれた。
同油田は日量30万バレルの生産能力を持つことから、需給の引き締まりを連想させ、価格押し上げの要因となった。