石油輸出国機構
(Organization of the Petroleum Exporting Countries OPEC)
ユダヤ系の国際石油資本などから
石油産出国
の利益を守ることを目的とし、1960年9月14日に設立された組織
設立当初は、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5か国を加盟国とし、後に加盟国が増加し、2023年12月現在では12か国が加盟している。
1970年代のOPECの原油生産量は世界生産の60%近くに達したうえ、非加盟国の原油生産が頭打ちになり、強力な石油カルテルを形成していた国際石油資本が持っていた
石油の価格決定権
を奪い、2度のオイルショックを引き起こした。
1986年からは石油価格の決定権は自由市場へと移り、現在では価格統制力はそれほど強くはない。
第2次オイルショック後、石油の供給過剰や非加盟国での油田開発によるシェアの減少と減産強制システムの不在によってカルテル形成能力の弱さが露呈した。
ただ、最大の産油国であるサウジアラビアが減産を引き受けることである程度の調整が可能となった。
サウジアラビアは石油供給の鍵を握る存在として
生産の調整
などによって原油の価格に影響を及ぼすことができる存在となっている。
2008年のサブプライム住宅ローン危機における一時的な暴落の時には減産を繰り返し、暴落に歯止めをかけた。
OPECの最高決定機関は、全加盟国が参加する総会で6月と12月の年2回開催される。
なお、緊急案件のある場合には臨時に開くことも可能である。
加盟国の4分の3以上の参加によって開催が有効となり、全会一致の決議となる。
機構維持のための拠出金は石油産出量にかかわらず各国同額とされている。
過去にこれを不服として1992年のエクアドルおよび1995年のガボンの2か国が脱退した。
その後、2007年にはエクアドルが、2016年にはガボンがOPECの加盟国として復帰した。
2023年12月現在、12か国が加盟
イラク 1960年(原加盟国)
イラン 1960年(原加盟国)
クウェート 1960年(原加盟国)
サウジアラビア 1960年(原加盟国)
ベネズエラ 1960年(原加盟国)
リビア 1962年
アラブ首長国連邦 1967年
アルジェリア 1969年
ナイジェリア 1971年
ガボン 2016年(再加盟、前加盟期間1975年 - 1995年)
コンゴ共和国 2018年
イラン 1960年(原加盟国)
クウェート 1960年(原加盟国)
サウジアラビア 1960年(原加盟国)
ベネズエラ 1960年(原加盟国)
リビア 1962年
アラブ首長国連邦 1967年
アルジェリア 1969年
ナイジェリア 1971年
ガボン 2016年(再加盟、前加盟期間1975年 - 1995年)
コンゴ共和国 2018年
以前加盟していた国
インドネシア (1962年 - 2008年、2016年)
カタール (1961年 - 2019年)
エクアドル (1973年 - 1992年、2007年 - 2020年)
アンゴラ(2007年- 2023年)
インドネシア (1962年 - 2008年、2016年)
カタール (1961年 - 2019年)
エクアドル (1973年 - 1992年、2007年 - 2020年)
アンゴラ(2007年- 2023年)
加盟候補国
ノルウェー
ボリビア
メキシコ
シリア
スーダン
ブラジル
OPEC+
アゼルバイジャン
オマーン
カザフスタン
スーダン
バーレーン
フィリピン
ブルネイ
マレーシア
南スーダン
メキシコ
ロシア