米国失業保険、継続受給者数が大幅減するも、なお２年ぶり高水準付近を維持

　米国失業保険統計では、継続受給者数（11月25日終了週）が６万4000人減の186万人と７月以来の大幅減となった。

　継続受給者数の減少は９月初旬以降で２回目となり、エコノミスト予想では191万人だった。
　ただ、調査対象週には感謝祭の祝日が含まれる。それまでの２カ月間は増加が続いていた。

　失業保険統計は、特にホリデーシーズンには週ごとの変動が大きくなり得る。
　変動のより少ない４週移動平均で見れば、継続受給者数は２年ぶり高水準で推移している。

　今回の統計で継続受給者数は減少した。
　しかし、労働市場の沈静化の兆候が強まる中でなお高水準にとどまっている。
　
　雇用の創出はおおむね健全な状態が続いているが、採用にブレーキをかける雇用主が増え、失業は増加、賃金の伸びは勢いを失いつつある。

　新規失業保険申請件数（12月２日終了週）は1000件増の22万件で、市場予想に一致した。

　季節調整前ベースでは、新規失業保険申請件数は2022年１月以来の大幅増となった。
　人口の多いカリフォルニアやニューヨーク、テキサスといった州で増加が目立った。