スイスの銀行UBSグループは、クレディ・スイス・グループが行ったアルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引の不祥事に関連し、総額約3億8700万ドル(約550億円)の制裁金を支払うという。
クレディ・スイスが残した法的な問題の整理に、買収企業であるUBSが着手したかたちだ。
クレディ・スイスが残した法的な問題の整理に、買収企業であるUBSが着手したかたちだ。
米連邦準備制度との同意審決で、UBSはクレディ・スイスの「危険かつ不健全なカウンターパーティー信用リスク管理慣行」に2億6850万ドルを支払うことで合意した。
また、イングランド銀行(英中央銀行)の健全性規制機構(PRA)は、UBSに8700万ポンド(約158億円)の制裁金を科した。
PRAの制裁金としては過去最大の額だという。
また、イングランド銀行(英中央銀行)の健全性規制機構(PRA)は、UBSに8700万ポンド(約158億円)の制裁金を科した。
PRAの制裁金としては過去最大の額だという。
PRAは24日の発表文で、クレディ・スイスは「過去の類似した経験から学ぶことを怠り、PRAが以前に提起した懸念への対応が不十分だった」と説明した。
UBSは6月にクレディ・スイス買収を完了させた。スイス政府が仲介したこの買収で、UBSは巨額の利益を手にする可能性もある。
同時に、向こう1年でクレディ・スイスに関連した法的債務が最大40億ドル発生し、資産の評価損が約130億ドル生じる恐れもあるとUBSはこれまでに警告していた。
同時に、向こう1年でクレディ・スイスに関連した法的債務が最大40億ドル発生し、資産の評価損が約130億ドル生じる恐れもあるとUBSはこれまでに警告していた。
UBSは制裁金の支払いに加え、持続可能なガバナンスやリスク管理の枠組みなどの計画を当局に提出することが義務づけられる。
UBSは今回の問題に関連してクレディ・スイスが4−6月(第2四半期)決算に計上する引当金を、買収の会計に反映させる方針だと説明した。
統合後の第2四半期決算は来月発表される見通しだ。
統合後の第2四半期決算は来月発表される見通しだ。
スイスの連邦金融市場監督機構(FINMA)もクレディ・スイスがアルケゴスとの関係で金融市場法に違反したと結論づけ、UBSに対して是正措置を命じた。
ひとこと
日本の金融庁はFRBやBOEへの支払いと比較し、国際資本の一角である金融機関に対する対応が甘いのか?今の所、何も制裁を加えておらず、対応の遅さは忖度政治による影響なのだろうか疑問が残る。