当ブログ内の情報はあくまでも参考情報です。投資にあたっての判断は投資する人の自己責任でお願いします。
当ブログでは、一切の責任を負いませんでご了承下さい。

マーケット出来事貴金属とレアメタル宝石と宝飾品貴金属の取引方法貴金属取扱会社

2023年05月13日

信用逼迫と債務上限問題、気象状況から米国でスタグフレーションの恐れ


 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は3日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の記者会見で、「今回はこれまでと本当に異なるかもしれない」と述べた。FOMCは10会合連続で利上げを決定した。
 また、5日発表の4月の雇用統計は予想を上回る雇用者数の増加となった。

 会見では米国経済がリセッション入りを回避することができると考えているものの、米国の金融部門の問題や政治情勢に加え、気象状況さえもこうした展望の妨げとなる恐れがあると続けた。

 米金融当局は過去1年余りで計5ポイントもの利上げを実施した。
 しかし、パウエル議長としては、同国労働市場が力強さを維持していることで経済のソフトランディングが円滑に進むと見込んでいる。

 労働市場の過熱状態の持続は金融当局がインフレ抑制のために一段と長く金利を高めに据え置くことを意味し、そのことがまさにリセッションのリスクが極めて高い理由となっている。

 さらに、議長が予想する軟着陸実現には、米経済が次の三つの大きなハードルをクリアする必要があり、いずれも今年下期(7−12月)の景気下降を示唆している。

 米金融当局の引き締めと一連の米地銀経営破綻の影響が相まって迫り来る信用逼迫が予想され、中小企業や商業用不動産が特に強い打撃を受ける恐れもある。
 
 時期米国大統領選挙を控えて、連邦債務上限引き上げを巡る民主・共和両党の対立は頂点に達し
行き詰まっており、金融面の高ストレス期間が続く可能性がある。

 米国がデフォルトに陥れば、経済や市場への影響は2008年の金融危機に匹敵すると想定される。
 
 エルニーニョ現象は勢力を増し、この
現象に伴う気象面の不確実性から世界中で過酷な気象条件をもたらす恐れがある。
 
 穀物市場など商品供給に混乱が生じて物価を押し上げれば、米金融当局はインフレ抑制に引き続き注力することになる
  
 こうしたトリプルパンチで景気が落ち込んでも、パウエル議長率いる米金融当局にできることはあまりない。
 
 リセッションに対応する主な手段は利下げだが、インフレ抑制の道のりは険しく金融緩和への転換は考えにくい。

 40年ぶりの急ピッチで進められる金融引き締めの類いは、代償を伴う。
 
 昨年3月以降、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は事実上のゼロから5−5.25%のレンジに引き上げられた。
 近年の例を見ると、その種の政策がリセッションにつながらなかったケースは皆無だ。
  
 3日に記者会見したパウエル議長は、ファースト・リパブリック・バンクの問題解決が銀行部門の混乱収拾に向けた「重要な一歩」になるとの認識を示したが、他の地銀の株価はそれ以降も動揺が続き、区切りがついたとは言い難い状況を呈している。

  
   
posted by まねきねこ at 06:00| 愛知 | Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: