世界の高格付け社債市場は記録的な相場上昇に向かっており、企業は1月に入って既に4000億ドル(約52兆円)超を起債した。
しかし上昇のスピードと激しさが、一部のファンドマネジャーを不安にさせているという。
世界経済の弱さを指し示す経済指標やインフレによる可処分所得の減少、金利上昇の中で、社債の上昇は「急激過ぎるのではないか」といった判断を持つ。
世界経済の弱さを指し示す経済指標やインフレによる可処分所得の減少、金利上昇の中で、社債の上昇は「急激過ぎるのではないか」といった判断を持つ。
世界の投資適格級社債は年初から3.6%余り値上がりし、1月のリターンとして過去最高に向かっていると同時に、起債は世界的に活発で、モルガン・スタンレーやテレコム・イタリアなどを含む今月の社債発行額は合計で4000億ドルを超えた。
市場ではなお、インフレとの闘いが終わりに近づき追加利上げの必要性が減ったという楽観によって押し上げられている。
相場上昇で世界の投資適格級社債の平均利回りは4.8%と、昨年10月のピーク時の5.8%から低下した。リセッションで最も打撃を受けるジャンク債ですら反発している。
相場上昇で世界の投資適格級社債の平均利回りは4.8%と、昨年10月のピーク時の5.8%から低下した。リセッションで最も打撃を受けるジャンク債ですら反発している。
しかし今、こうした値上がりが息切れする兆候が表れつつある。景気減速が迫っているという懸念にもかかわらず、世界の投資適格級社債とジャンク債の両方で、リスクプレミアムは10年間の平均を数ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回るに過ぎない。