クラウドベースの顧客管理(CRM)ソフトウエアを手掛ける米セールスフォースは従業員の約10%を削減したうえ、保有する不動産を縮小すると明らかにした。
新型コロナウイルス禍が追い風となっていた時期の行き過ぎた採用や、支出により慎重になった顧客企業の姿勢の変化に対応する。
新型コロナウイルス禍が追い風となっていた時期の行き過ぎた採用や、支出により慎重になった顧客企業の姿勢の変化に対応する。
約8万人の従業員を抱える同社は4日の届け出で、2024年度末までに人員整理を完了する方針を示した。
削減コストは14億−21億ドル(約1830億−2750億円)の見通しだ。
このうち最大10億ドルを昨年11月から今年1月までの第4四半期に計上するという。
削減コストは14億−21億ドル(約1830億−2750億円)の見通しだ。
このうち最大10億ドルを昨年11月から今年1月までの第4四半期に計上するという。
マーク・ベニオフ最高経営責任者(CEO)は4日付の従業員宛ての書簡で「環境は今も厳しく、顧客企業は購買決定により慎重なアプローチを取っている」と説明したうえ、「当社の売上高は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)期間に拡大してきたが、景気低迷が見込まれる中でも採用を増やし過ぎた。その責任は私にある」と続けた。
同社の従業員数は過去4年で約3倍に増えたものの主に企業買収に伴う増員だった。
20年1月から22年10月末までで、従業員数は3万人以上拡大している。
20年1月から22年10月末までで、従業員数は3万人以上拡大している。
セールスフォースは物言う株主の
スターボード・バリュー
など投資家からは利益率の改善を強く求められている。
今四半期の増収率は04年の上場以降で最低となる見通しで、ブレット・テイラー共同CEOとスラック部門のスチュワート・バターフィールドCEOは退任する意向を発表済み。
スターボード・バリュー
など投資家からは利益率の改善を強く求められている。
今四半期の増収率は04年の上場以降で最低となる見通しで、ブレット・テイラー共同CEOとスラック部門のスチュワート・バターフィールドCEOは退任する意向を発表済み。