欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏各国の中銀が現金を担保に行う証券貸し出しの上限を引き上げた。
流動性の大きい質の高い資産に対する年末年始の時期の需要に対応する措置。
流動性の大きい質の高い資産に対する年末年始の時期の需要に対応する措置。
ECBの声明によると、上限は10日から2500億ユーロ(約36兆4000億円)とこれまでの1500億ユーロから引き上げられる。
シュナーベル理事がツイッターで「年越し期の担保不足を緩和し、市場の機能を支えるための予防的な措置だ」と説明した。
シュナーベル理事がツイッターで「年越し期の担保不足を緩和し、市場の機能を支えるための予防的な措置だ」と説明した。
中銀の量的緩和(QE)の下での多年にわたる債券購入で、ユーロ圏では担保不足が悪化した。
トレーダーはレポ市場で証券を借り入れ、顧客に流動性を提供するコストが高くなっていた。
銀行が規制対応のため貸し付けを減らす年末に向けては深刻化する恐れがあるための措置だ。
トレーダーはレポ市場で証券を借り入れ、顧客に流動性を提供するコストが高くなっていた。
銀行が規制対応のため貸し付けを減らす年末に向けては深刻化する恐れがあるための措置だ。
国際資本市場協会(ICMA)は先月、この状況がECBが行う金融政策の効果波及を妨げる可能性を指摘し、対処を呼び掛けていた。
ユーロ圏で最も安全な資産であるドイツ国債への需要は今年特に大きく、ドイツの2年物スワップスプレッド(国債利回りとスワップレートの差)は9月の過去最高から約35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小している。