アメリカン航空は新世代市場の成功に賭け超音速旅客機20機を購入

　
　アメリカン航空は大西洋横断にかかる時間を従来の半分にできる新世代の航空機市場の登場に賭けブーム・スーパーソニックの

　　　超音速旅客機「オーバーチュア」
を20機購入する契約を結んだ。

　両社は16日、アメリカンが40機を追加購入するオプション契約も締結したことを発表した。
　ただ、金額の詳細は明らかにしていない。
　なお、旅客を乗せての飛行は20年代末に始まる見込みで、実現すれば03年のコンコルド引退で空白となった超音速旅客機市場が復活することになる。

　ブームは気候変動への影響を懸念する乗客へのセールスポイントとしており、100％サステナブルな燃料を利用する計画。

　ただ、そうしたエンジンをどこが製造するのかについては明言していない。

　ブーム・テクノロジー創業者
　　　ブレーク・ショール最高経営責任者（ＣＥＯ）
は「数カ月以内に重要な発表をする」と発言した。
　また、「エンジン技術だけでなく、エンジンのビジネスモデルに関わることだ」と説明し、「この分野にはイノベーションの機会がかなりある」と続けた。

　また、ブームは既に米ユナイテッド航空、日本航空と購入契約を締結し、今回アメリカンが加わったことで注文は35機となる。
　なお、事前予約とオプション契約は130機に増える。
　ブームの以前の発表によると１機当たりの価格は２億ドル（約270億円）という。

　オーバーチュアは65−80人の乗客を収容可能で、飛行速度は洋上でマッハ1.7と現在の旅客機の約２倍という。
　これが実用化されれば、米ロサンゼルス−ホノルル間を３時間、マイアミ−英ロンドン間を５時間弱で結ぶことになる。