米連邦捜査局(FBI)が2016年大統領選の
ドナルド・トランプ陣営
を監視するため
職権を乱用
したと主張する文書が2日、米議会によって公開された。
クリストファー・レイFBI長官は文書公開に反対していたが、トランプ氏がその警告を黙殺し機密解除を決めた。
ドナルド・トランプ陣営
を監視するため
職権を乱用
したと主張する文書が2日、米議会によって公開された。
クリストファー・レイFBI長官は文書公開に反対していたが、トランプ氏がその警告を黙殺し機密解除を決めた。
4ページにわたる同文書は、トランプ氏の政権移行チームのメンバーだった共和党議員
デビン・ニューネス氏
が複数の機密文書に基づき作成したものという。
この文書では、ロシア関係者と接触を繰り返していたトランプ陣営顧問の
カーター・ペイジ氏
の監視に必要な捜査令状をFBIが取得した際、民主党の資金援助を受けてまとめられた
確証に欠ける報告書
を使用したと主張したうえ、捜査に偏りがあったとしている。
文書の機密解除を発表したトランプ氏は米国に起きていることは恥辱だと指摘したうえで、「多くの人々が恥じるべきだ」と続けたうえでFBI上層部に向けたとみられる批判を繰り返し展開した。
文書の公開により、トランプ氏はFBIと真っ向から対立する形となった。
この行為に対し、レイ長官が就任からわずか6か月で辞任するとの観測も出ている。
2016年の米大統領選をめぐっては、ロシアが選挙情勢をトランプ氏の有利な方向に傾けようとしたとの見解で米情報機関の見解が一致している。
反トランプ派からは、文書はトランプ陣営とロシアの関係をめぐる
ロバート・モラー特別検察官
の捜査を妨害あるいは牽制するため作成されたものだとの批判が広がっている。
民主党は今回の文書に対抗するため、ニューネス議員が事実を単純化し、都合の良い部分だけを選別したと主張する文書を作成し、公開の承認を求めている。