韓国政府関係者が29日、国連安全保障理事会の
制裁決議
で輸出が制限されている
北朝鮮への石油精製品
を海上で船から船に移し替える「瀬取り」という手法で密輸したとして香港船籍のタンカー
ライトハウス・ウィンモア号
を韓国南部・麗水で拿捕したことを明らかにした。
ウィンモア号は10月15日、日本製の石油精製品約1万4000トンを積んで麗水を出港した。
ただ、目的地と申告した台湾に向かわず、同月19日に
東シナ海の公海上
で、約600トンを北朝鮮船籍の「サムジョン2号」に移し替えた。
19日は、米財務省が、ほかの北朝鮮船舶が石油とみられる物資を国籍不明の船舶から移し替える現場を押さえたとして撮影した日付と同一のもの。
これについて米国側は「中国が朝鮮への石油供給を許していることに非常に失望した」と表明した。
これについて中国の華報道官は「10月19日に、中国船が公海上で朝鮮に石油を提供したとの報道を受けて、中国側は直ちに調査を行った。
事実上、関連の船は今年8月以降中国の港に寄港することもなく、中国の港を出入りした記録もないことを明らかにした。
また、その船が他国の港に寄港したことがあるかどうかについては、中国側は把握していないと主張したうえ、したがって関連報道は事実に符合しないと否定した。
さらに、安保理第2397号決議を含むこれまでの安保理決議の内容は明らかなもので、中には、制裁措置や平和・外交・政治的手段による問題解決への呼びかけ、6カ国協議の再開への支持などが含まれていると強調した。
中国は、関係各方面が第2397号決議を含む朝鮮問題に関わる安保理決議をバランスよく実施し、朝鮮半島及び地域の平和と安定を維持し、半島非核化プロセスや協議や対話を通じて問題解決を推進する上でともに努力するよう呼びかけていると話した。