漢民族
漢民族はもともとは華夏族と称されていた。
漢民族はもともとは華夏族と称されていた。
漢民族という名称は漢王朝(BC 206〜AD 220)の時代から使用されるようになった。
ただ、今でも本土の中国人は中国のことを華夏、中華文明を華夏文明と呼ぶことがある。
周王朝(BC 1066〜BC 256)の創立者である
周武王
が商王朝(殷王朝ともいわれる。BC 16世紀〜BC 1066)の末代の商紂王を討ち取った。
その後、中原に定住し、その一族を中国の伝説上の先聖王である神農・黄帝・堯・舜をちなんで
「華族」
と称した。
また、夏王朝(BC 21世紀〜BC 16世紀)の創立者の大禹の末裔が「夏族」と称されていた。
このことから、中原に居住していた族群を「華夏族」と称するようになったと言われる。
紀元前221年、遊牧民の末裔でもある秦の始皇帝が中国を統一した。
紀元前221年、遊牧民の末裔でもある秦の始皇帝が中国を統一した。
それまで、ばらばらとなっていた華夏族が統一され、その後の漢の時代に文明が高度に発達した。
漢の時代は前漢及び後漢合わせて408年間にも及び、版図が空前に拡大した。
安定した政治が続いたため、文化も高度に発達した。
この時期の華夏族は周辺民族から「漢人」と呼ばれ始めたのが漢族の由来とされる。
漢民族は漢の時代に形成し、その後幾度の民族融合及び異民族の漢化を経て現在の漢民族を形成して範囲が拡大した。
王朝の滅亡においては人口崩壊がたびたび起きているのが中国であり、秦朝から現在に至るまで、宋王朝を除き、前王朝の王族等はことごとく粛清されている。