声聞(しょうもん)
マハーヴィーラ(ヴァルダマーナ、前6世紀-前5世紀)を祖師と仰ぎ
アヒンサー(不害)の誓戒
を厳守するなどその徹底した
苦行・禁欲主義
をもって知られるインドの宗教ジャイナ教の経典にも見られるもので、仏教成立以前からインドで広く用いられていた。
意味としては「声を聞く者のこと」で釈尊の直接の弟子をさす言葉とされる。
釈迦の入滅後は、四諦の理を観じて阿羅漢となることを理想とした修行者のこと。
釈尊の教えを忠実に実行はするが、自己の悟りのみを追求するため、自ら悟りを求めるとともに他を救済することを目的とする大乗仏教の求道者 (菩薩 ) とは異なる者として批判された。
菩薩も声聞であり声聞菩薩地、声聞菩薩乗などのように表現されている。
日本の仏教にも取り入れられており、彫像や絵図に表される地蔵菩薩の頭型は声聞形である。
釈尊から未来の成仏の記別にあずかった4人の大弟子
摩訶迦葉(まかかしょう)
須菩提(しゅぼだい)
迦旃延(かせんねん)
目連(もくれん)
を総称して四大声聞とされている。