鉄鉱石価格は中国の需要が後退する一方、オーストラリアとブラジルからの低コスト供給が増加するとの見方が広がり、売りが膨らみ下落し、4月以来で初めて1トン当たり50ドルを割り込んだ。
メタル・ブレティンによると、中国・青島港に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)は7日、
1ドライトン当たり49.60ドル(前日比−5.1%)
と9営業日続落した。
価格は6月に付けた高値から20%余り下げ、今月6日に弱気相場入りした。
クラークソンズ(ニューヨーク)の鉱業アナリスト
クラークソンズ(ニューヨーク)の鉱業アナリスト
ジェレミー・サスマン氏
は7日の価格データ発表前にここ数週間、輸出が増加していると指摘した。
この状況が続けば、鉄鉱石価格は引き続き下落する可能性があると述べ、40ドルに下落するとの見方をあらためて示した。
ひとこと
鉄は国家なりとはドイツの宰相の言葉だが、鉄鋼生産が減少している中国の国力が低下していることを意味している。
経済環境の悪化は国内の格差をさらに大きくするため、社会秩序が乱れるきっかけになるだろう。