ウクライナはロシアからの天然ガス購入を停止した。
ウクライナのデムチシン・エネルギー・石炭産業相はロシアが提案した7−9月(第3四半期)の価格は公正ではないと主張した。
このため、今後、欧州連合(EU)からしか天然ガスを購入しないと表明した。
昨年にはロシアの国営ガス会社
への天然ガス債務支払いをめぐり両国が対立し、約半年間ウクライナへの供給が止まっていた。
ウクライナは欧州のエネルギー安全保障は脅かされていないと説明したが、EUの冬季納入のガス価格は値上がりした。
ウクライナは夏の間はロシアからのガスがなくても問題ないが、暖房シーズン前に備蓄補充で輸入を増やす必要がある。
ウクライナは夏の間はロシアからのガスがなくても問題ないが、暖房シーズン前に備蓄補充で輸入を増やす必要がある。
ひとこと
企業の競争力が低く、経済はロシアに依存し続けてきたのが農業国家ウクライナの実態だ。
ウクライナを通過するロシアのガスプロムが提供する天然ガスが、西側各国の経済を支えてきた。
そのため、冬季にウクライナがエネルギー代金の未払いで供給が滞ってしまうことが多々見られ、経済が混乱してきたのも事実だ。
バルト海の海底を通過するガスパイプラインの敷設も完了しており、ウクライナの価値は相対的に低くなっている。
現状ではNATOの関係でのミサイル防衛構想についての地政学的なメリットだけだ。
ただ、このメリットも軍事分野のみの話であり、経済的な部分では西側諸国は誰も必要としていない。