フリーポート・マクモラン（Freeport-McMoRan） 銅・モリブデン生産における世界最大級の企業

フリーポート・マクモラン

　（正式名称：Freeport-McMoRan Copper & Gold Inc.,NYSE: FCX）

　フリーポート・マクモラン社は、フリーポートとも呼ばれる米国の鉱業会社で、アリゾナ州フェニックスのフリーポート・マクモラン・センターに拠点を置いている。

　現在の会社は、フリーポート・ミネラルズ (旧テキサス・フリーポート・サルファー・カンパニー) とマクモラン・オイル & ガス・カンパニーが合併して 1981 年に設立され、フリーポート・マクモラン社となった。

　同社はチリのコデルコ社と並ぶ銅・モリブデン生産における最大級の企業でもある。

　また、インドネシアのパプアにある世界最大の金鉱山、グラスバーグ鉱山を運営している。

　本　社　ニューオーリンズ（ルイジアナ州　米国）

　収益　255 億米ドル(2024 年)
　営業利益　68.6 億米ドル(2024 年)
　純利益　18.9 億米ドル(2024 年)
　総資産　548 億米ドル(2024 年)
　総資本　176 億米ドル(2024 年)
　従業員数　28,500 人 (2024 年)
　

　子会社
　・Atlantic Copper, S.A.
　・PT Freeport Indonesia (49%)
　・PT Irja Eastern Minerals
　

　フリーポート・サルファー・カンパニーは、1912年7月12日に、

　　　スヴァンテ・マグナス "E.M."

の長男によって設立されまた。

　スウェンソンは、銀行家の

　　　エリック・ピアソン・スウェンソン

と投資家グループと共同で、米国メキシコ湾岸のブライアン・マウンド岩塩ドームで硫黄採掘を開発した。

　テキサス州フリーポートも、労働者の居住地として、またガルベストンやコーパスクリスティに匹敵するヒューストンの港として、1912年11月に設立された。

　フリーポートは、1912年に特許が失効したフラッシュ法を使用して、メキシコ湾岸で硫黄を採掘した。

　以前は、ユニオン・サルファー・カンパニーの創設者で特許保有者の

　　　ハーマン・フラッシュ

が、この法の独占権を享受していた。

　この会社はフリーポート・サルファーとして知られるようになり、後に社名を

　　　フリーポート・ミネラルズ

に変更した。
　なお、フリーポート サルファー社もブライアン マウンドで石油探査を行っていた。

　1919年1月、記録的な深さ 2,883 フィートで (腐敗中の) 木を発見した。

　1922年、フリーポートはテキサス州ブラゾリア郡の

　　　ホスキンズ マウンド

で硫黄の生産を開始した。

　フリーポート サルファーの事業と新しい町のインフラを支援する事業により、1913年9月30日に持株会社を設立した。

　新しい資産がフリーポート サルファーと統合した。

　新しい持株会社である

　　　フリーポート テキサス カンパニー

の役員は

　・エリック P. スウェンソン

　　　社長兼取締役 (フリーポート サルファーの創設者、スワンテ M. スウェンソンの息子)
　・エドワード E. ディキンソン

　　　副社長兼取締役
　・F.M.アルツ

　　　書記
　・スワンテ・M・スウェンソン

　　　会計係（エリック・P・スウェンソンの息子）
　・チャールズ・H・フィンドレー

　　　監査役（ヒュー・フィンドレーと3番目の妻メアリー・エレン・スミスの息子）
　・リチャード・H・ウィリアムズ

　　　理事（リチャード・H・ウィリアムズの息子）
　・ハリー・K・ナップ

　　　理事
　・サミュエル・マクロバーツ

　　　理事
　・チャールズ・P・ノースロップ

　　　理事
　・チャールズ・A・ストーン

　　　理事
　・フランク・A・ヴァンダーリップ

　　　理事
　・サイドル・ティルマン

　　　理事（ロイド・ティルマン将軍の息子）
　・エッパ・ハントン・ジュニア

　　　理事（故バージニア州上院議員エッパ・ハントン准将の息子）
　・チャールズ・E・ハーマン

　　　理事

フリーポート テキサス社の株式が額面（100 ドル）で現金で発行されました[10]
であった。　

　1919年にブライアンマウンドに製油所を完成し、同社の燃料油供給からガソリンを抽出した。

　同社は 1922年末に社名を

　　　フリーポート アスファルト社

に変更し、その時点でアスファルト タンク車は 300 台あった。

　ブライアンマウンドの5,000bpdの脱脂+アスファルト精製所は1927年12月31日以降は稼働しておらず、1930年に完全に解体された。

　この会社は解散した。

　ヒューストン・アンド・ブラゾス・バレー鉄道会社の株式の50%はフリーポート・テキサス社が所有し、50%はカンザスのミズーリ・カンザス・アンド・テキサス鉄道会社が所有していた。

　同社はまた、未償還の債券を42万ドル保有しており、そのうちフリーポート・テキサス社は1918年時点で79,000ドルを所有していた。
　1919年、フリーポート サルファー カンパニーは、パンアメリカン ペトロリアム カンパニーからタンピコ近郊のパヌコ油田の土地を買収した。

　これには、1915年に発見され、それ以来閉鎖されていた 1,500bpd のドン ファン No. 1 油井が含まれる。

　イースト コースト オイル カンパニー (パヌコからタンピコへのパイプラインの所有者) は、それ以降に生産された石油を受け取った。

　フリーポート テキサスは、輸出貿易法に基づいて独占的輸出協会として組織されたこの会社の株式を所有していた。

　他のメンバーはユニオン サルファー カンパニーとテキサス ガルフ サルファー カンパニーであった。

　1920年、米国では合計 1,517,625 ロング トンの硫黄が 3,000 万ドル相当生産された。

　そのうち 262,376 ロング トンは前年に採掘された膨大な備蓄からのものであった。

　主にネバダ、ルイジアナ、テキサス (x2) の 4 つの鉱山から生産され、477,450 ロング トンが 8,994,350 ドル相当で輸出された。

　その他の重要な輸出国はイタリア、日本、チリであった。

　フリーポート テキサス カンパニーは 1930 年に株式の 50% を保有し、輸出会社は 35 か国に販売した。

　1919 年、少数株主の

　　　ジョン R. ウィリアムズ & サンズ

バージニア州リッチモンド第一国立銀行副社長

　　　W. M. アディソン

　　　ベンジャミン P. アルソップ

　　　E. L. ノートン

　　　サミュエル W. トラバース

は、4 月 5 日の年次株主総会で使用する委任状を募集した。

　報告によると、「経営陣は資産に関する十分な情報を拒否した。社長の E. P. スウェンソンは、このように情報が隠されたことを否定し、支配的な利害を代表する取締役会には現時点で空席がないと述べている。

　1928 年、創設投資会社の 1 つである

　　　ジョン ラングボーン ウィリアムズ & サンズ

の株主であり後継者である

　　　ラングボーン ミード ウィリアムズ ジュニア

が、会社の支配権をめぐる委任状争奪戦を始めた。

　1929年、彼はリー・ヒギンソン・アンド・カンパニーの元上司である

　　　J.T.クレイボーン

に助けを求め、クレイボーンは事務員の

　　　ジョン・ヘイ・ホイットニー

を雇った。

　ホイットニーは1927年に父のペイン・ホイットニーが死去した後、アメリカで最も裕福な人物の一人となった。

　ウィリアムズは最終的に創業者の

　　　スウェンソン

から会社の支配権を奪い、1931年に社長に就任、クレイボーンが副社長、ホイットニーが会長となった。

　ウィリアムズは1958年から1967年まで会長も務めた。

　ウィリアムズは、キューバのオリエンテ州でのマンガン鉱床の購入から始まり、会社の多角化を主導した。
　同社は1931年2月19日、キューバ・アメリカン・マンガン・コーポレーションの支配権の取得を発表した。

　1932年、フリーポート・サルファー社はルイジアナ州プラークミン郡のグランド・エカイユ湖とその周辺の硫黄採掘権を取得した。

　1933年にはグランド・エカイユ・ドームの硫黄鉱床の開発を加速させた。

　この開発には、

　　　ハーマン・フラッシュ博士

が開発したフラッシュ法が引き続き使用されていた。

　フラッシュ博士は1895年にアメリカン・サルファー社と提携して

　　　ユニオン・サルファー社

を設立し、グランド・エカイユで最初の硫黄採掘に成功した。

　なお、フリーポート社は、フラッシュ特許が1908年に失効すると、他の競合企業と同様にこの会社と競合することになる。

　当初から、硫黄採掘はルイジアナ州ポート・サルファーの発展のきっかけとなっていた。

　1937年1月1日付けで、フリーポート テキサス カンパニーは社名を

　　　フリーポート サルファー カンパニー

に変更し (旧社は解散)、持ち株会社から運営会社へと性格を変更した。

　これは、1936 年の歳入法への対応として、二重課税を回避するためであった。

　第二次世界大戦中にニッケルを生産し、1950年代にはカリウムを生産した。

　1955年、フリーポート ニッケルは 1 億 1,900 万ドルを投資した。

　そのうち 1 億ドルは米国政府からの資金で、キューバのモア ベイのニッケル コバルト鉱山とルイジアナ州ポート ニッケルの精錬所の建設に充てられた。

　1957年3月11日、米国政府は同社からニッケルとコバルトを購入する契約を発表した。

　1956年、同社は

　　　フリーポート オイル カンパニー

を設立した。

　1958年、同社はルイジアナ州ワシントン湖付近で発見された石油を

　　　マグノリア石油会社

に約1億ドルで売却した。

　1959年、フリーポートの地質学者は、当時オランダ領ニューギニアと呼ばれていた

　　　ジャヤウィジャヤ山脈

の極めて険しく人里離れた地域に、現在

　　　グラスバーグ鉱山

として知られるエルツベルク銅・金鉱床が1936年にオランダによって発見されたことを確認した。

　1960年、フィデル・カストロが25%の鉱石税を施行した。

　キューバ政府はフリーポートのキューバにおけるニッケル採掘事業を事実上国有化し、差し押さえた。

　1961年、同社は

　　　サザン・クレイズ社

の資産を購入し、カオリン事業に参入した。

　1964年、同社はオーストラリアおよび周辺の太平洋地域での採掘機会を追求するために

　　　フリーポート・オブ・オーストラリア

を設立した。　1967年、マクモラン石油ガス会社は、石油地質学者の

　　　ウィリアム・ケノン・マクウィリアムズ・ジュニア（「マク」）

　　　ジェームズ・ロバート（ジム・ボブ）・モフェット（「モ」）

土地リースおよび販売業務の専門家

　　　マック・ランキン（「ラン」）

の3人のパートナーによって設立された。

　1981年、マクモランはフリーポート・ミネラルズ（旧フリーポート・サルファー）と合併し、

　　　フリーポート・マクモラン

となった。

　1971年、同社は社名を

　　　フリーポート・ミネラルズ・カンパニー

に変更した。

（なお、1834年に設立されたフリーポート・ミネラルズ・コーポレーションとは別会社）

　1981年、フリーポート・ミネラルズ・カンパニーはマクモラン石油ガス会社と合併した。

　1981年、同社はFMCコーポレーションの関連会社と70/30の合弁会社を設立した。

　ネバダ州エルコ近郊のジェリットキャニオン金鉱山を運営した。

　1985年、同社の本社はルイジアナ州ニューオーリンズに移転した。

　また、同社は主に米国西部の石油・ガス資産の25%の権益を

　　　ブリトイル

に7,350万ドルで売却した。

　1989年、同社はルイジアナ沖のグラスバーグ鉱山とメインパス沖合硫黄・石油・ガス鉱床の開発資金として約15億ドルの資産を売却した。[47]

　1994年、同社はグラスバーグ鉱山を所有していた

　　　フリーポート・マクモラン・カッパー＆ゴールド

の全権益の企業スピンオフを完了した。

　1995年、リオ・ティント・グループの前身である

　　　RTZ

は同社に4億5000万ドルを投資した。

　1997年、大手肥料メーカーの

　　　IMCグローバル

は、硫黄と肥料事業を所有していた元親会社である

　　　フリーポート・マクモラン社

を7億5000万ドルの株式交換取引で買収した。

　フリーポート・マクモランの株主はIMCグローバルの株式を受け取った。

　1997年、インドネシア政府はフリーポート・マクモランに対し、ボルネオで史上最大の金鉱を発見したというカナダの鉱業会社

　　　ブレックス

の主張を裏付けるよう求めた。

　フリーポートは、将来のパートナーであるブレックスがインドネシアの鉱山に報告したような金の埋蔵量はないと発表した。

　その後、ブレックスは詐欺行為が発覚し、破産した。

　1998年、商品価格の低迷により、同社は配当金の支払いを停止せざるを得なくなった。
　2003年、同社は米国、カナダ、欧州の

　　　反トラスト当局

による

　　　銅業界の価格操作に関する調査

の一環として召喚状を受け取った。

　2007年3月19日、同社は

　　　フェルプス・ドッジ

を259億ドルで買収し、世界最大の上場企業となった。

　本社はルイジアナ州ニューオーリンズからアリゾナ州フェニックスに移転した。

　2012年、同社は関連会社の

　　　マクモラン・エクスプロレーション・カンパニー

　　　プレーンズ・エクスプロレーション・アンド・プロダクション・カンパニー

を買収する契約を発表し、企業価値は総額200億ドルを超えた。

　この取引により、同社の石油資産は大幅に増加した。

　この取引は、両社の

　　　共同所有による利益相反

として批判された。

　2015年、同社は、幹部と取締役の利益相反が原因で、この取引で会社が過剰に支払ったという主張を解決するために、1億3,750万ドルの和解金を支払った。

　2014年、同社はイーグルフォードシェールの資産を

　　　エンカナ

に31億ドルで売却した。

　2015年、同社は銅とモリブデンの価格低下により、アリゾナ州のシエリタ鉱山で人員削減を発表した。

　2015年12月28日、同社はジェームズ・R・モフェットが同社の会長を辞任し、

　　　ジェラルド・J・フォード

が後任となると発表した。

　モフェットは、退職金1,610万ドルと現金退職プランで合計6,300万ドル以上を受け取った。

　なお、モフェットは、年間150万ドルの報酬で同社のコンサルタントを続けた。

　2016年5月、同社はモレンシー鉱山の13％の権益を

　　　住友グループ

に10億ドルの現金で売却した。

　2016年、フリーポートはマーリンTLP、ホルスタインおよびホーンマウンテンのスパーを含む深海資産を

　　　アナダルコ石油

に売却した。

　2017年8月、同社はグラスバーグ鉱山の51％の権益をインドネシア政府に譲渡した。

　また、2041年まで鉱山を運営する特別許可と引き換えに製錬所を建設することに合意した。

　2018年、同社はフォーチュン500リストで176位にランクインした。

　今年、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領も

　　　フリーポート・インドネシア

の株式の51%を取得し、事実上フリーポートの経営権をインドネシア政府に引き渡す計画を立てていた。

　インドネシア政府は買収手続き中に38億5000万ドルの支払いを予定していた。

　インドネシア政府は2018年12月21日にこの手続きを完了した。

　
　フリーポートは世界最大のモリブデン生産者であり、銅の最大生産者の1つである。

　2019年の収益の79％は銅の販売、11％は金の販売、8％はモリブデンの販売によるものであった。

　2019年、グレシック県にある同社の銅精錬合弁会社への販売は、同社の総収益の13％を占めた。

　フリーポートコバルトは、コンゴ民主共和国のテンケ近くにある銅とコバルトの探査プロジェクトであるキサンフの100％の権益を保有している。

　この子会社は、フィンランドのコッコラに大規模なコバルト精錬所と、関連する販売およびマーケティング事業も所有している。

　FCXは、その企業の実質的な56％を保有している。

　2016年にコンゴ民主共和国のコバルト/銅鉱山である

　　　テンケ・フングルメ鉱山

の中国モリブデンへの売却にこれらのコバルトプロジェクトを含める交渉が行われたが、成功しなかった。

　代わりに、キサンフ鉱山は2020年に別の取引で中国モリブデンに売却された。

　
　2019年12月、フリーポート・マクモランとルンディン・マイニングの合弁会社

　　　フリーポート・コバルト

はフィンランドのコッコラにあるコバルト精錬所を

　　　ユミコア

に売却した。FCXは同事業の実質的な56%の権益を保有していた　

　1932年7月、キューバン・アメリカン社は、いつでも1対1で転換可能な額面2ドル、8%の優先株70万株を発行した。

　1932年にフリーポート社は現金準備金から699,327ドルで追加株を購入した。

　1934年末の投資額は優先株313,621株、普通株289,715.5株（議決権株式の86.19%）となり、貸借対照表の投資原価（2,727,961ドル）の欄の主要構成要素として計上された。

　1935年2月2日の

　　　米伯貿易協定

によりマンガンの輸入関税が50%引き下げられ、高品位鉱石の選別と出荷は継続された。

　ただ、競争上の優位性が失われたため、1935年5月1日に工場は閉鎖せざるを得なかった。

　同社は効率を上げるため湿式焼結窯に50万ドルを投資し、1937年初頭に再開した。

　総投資額は300万ドルと見積もられた。

　1941年、金属備蓄公社は3年間で年間25,000〜65,000ロングトンの濃縮物を契約し、工場の生産能力は50%以上の濃縮物で年間100,000トンから130,000トンに増加した。　

　工場ではさらに39〜40%の濃縮物50,000トンを生産することもできた。

　同社は1940年12月27日に初めて普通株の配当（50セント）を支払った。

　当時、発行済み普通株は355,873株で、1941年1月15日、その日までに1対1の割合で普通株に転換されない限り、額面2ドルの優先株594,127株すべてが償還された。

　フリーポート・サルファーは、優先株の95%すべてを普通株に転換すると発表した。

　1946年12月、鉱山の枯渇が差し迫っていた。

　キューバ・アメリカン・マンガン社は解散した。

　同社の株式95株ごとに、発行済み株式総数10,000株の中から、子会社の

　　　キューバン・マイニング社

の額面50ドルの株式1株が分配された。

　フリーポート・サルファーはマンガン社の株式の94%を所有しており、したがってキューバン・マイニング社の株式の94%を受け取った。

　さらに、95万株の株式にはそれぞれ4.958ドルの現金が支払われた。工場をポートランドセメント生産に転換する計画が動き出した。

　ただ、これは何の成果も生まず、1947年8月12日にはキューバン・マイニング社も解散すると発表された。[

　フリーポートは、この清算により1947年9月29日に1株あたり30ドル、1947年10月31日に1株あたり45ドルを受け取った。

　ネバダ州エルコ近郊のジェリット・キャニオン鉱山は、1981年以来800万オンス以上の金を生産している。

　もともとはフリーポート・マクモラン（FCX）と

　　　FMCコーポレーション

その後、FMCゴールド、メリディアン・ゴールドとの合弁事業だった。

　ただ、フリーポートのジェリット・キャニオンの株式は、アングロ・アメリカン・コーポレーションの子会社

　　　ミノルコ

の子会社である

　　　インディペンデンス・マイニング社

に売却された。

　ミノルコは後に金鉱資産をすべてアングロゴールドに売却した。

　アングロゴールドとメリディアン・ゴールドは2003年に鉱山を

　　　クイーンズテイク・リソーシズ

に売却した。

　2007年にクイーンズテイクと

　　　ユーコン・ゴールド社

が合併してユーコン・ネバダ・ゴールドとなり、2012年に

　　　ベリス・ゴールド

となった。

　ベリス・ゴールドは、2014年6月9日から米国破産法およびカナダの企業債権者整理法の破産保護の下で運営された。

　カナダの破産裁判所がベリスに資産売却を命じた後、

　　　スプロット・マイニング

が同社を買収した。

　2016年5月、フリーポートはTFホールディングスの株式を

　　　中国モリブデン株式会社（CMOC）

に現金26億5千万ドルで売却する契約を発表した。

　銅価格が上昇し、その後24か月で値上がりが見込まれる場合は、さらに増額される可能性もある。

　TFホールディングスはバミューダの持株会社で、テンケ・フングルメ鉱山の80％を間接的に所有していた。

　FCXはTFホールディングスの70％を所有していたため、売却により中国モリブデンはテンケ・フングルメ鉱山の56％の株式を取得した。

　両当事者は、売却にコッコラ製油所とキサンフ・エクスプロレーションを含めることを協議した。

　ただ、その条件については合意に至らなかった。

　2020年12月、フリーポートはコンゴ民主共和国のキサンフ未開発プロジェクトの株式を中国モリブデン株式会社の完全子会社に5億5千万ドルで売却した。

　
　過去の取締役には

　　　ヘンリー・キッシンジャー

　　　ジョン・ヘイ・ホイットニー

　　　ロバート・A・ラヴェット

　　　ベンノ・C・シュミット・シニア

　　　ガス・ロング

　　　アーレイ・バーク

　　　J・ステイプルトン・ロイ

　　　ゴッドフリー・ロックフェラー

　　　ジーン・モーゼ
がいた。

　2011年、フリーポートは、鉱山労働者の死亡をめぐって

　　　米国労働省鉱山安全衛生局

から罰金を科された。

　67歳の男性は、2つの鉄格子が取り除かれたことでできた穴に落ちた。

　フリーポートは、穴があったことを示す十分な措置を講じていなかったと結論付けられた。
　

　インドネシアのパプアにある世界最大かつ最も収益性の高い金鉱山、グラスバーグ鉱山を運営しているが2003年、地滑りで労働者8人が死亡した。

　政府の調査では、事故は過失によるものと結論付けられた。

　2日前に重要な警告サインが検知されていた。

　これを受けて経営陣は一部の機器を移動させたが、労働者をそのエリアから立ち退かせなかった。

　1か月後、2人の労働者が硫黄の煙にさらされて死亡した。

　ただ、政府は最終的に結論を覆し、事故は自然災害によるものとした。

　2005年、ニューヨークタイムズ紙は、同社が1998年から2004年の間に地元の軍や警察の将軍、大佐、少佐、大尉、軍部隊に総額約2,000万ドルを支払ったと報じた。

　1人の個人が受け取った金額は最大15万ドルだった。

　この支払いは予備費を確保するためのものだった。

　同社は、支払いは個人に渡ったのではなく、インフラ、食料、住宅、燃料、旅行、車両修理、雑費や管理費を賄う手当に充てられたと回答した。

　報告書によると、匿名の情報源によると、同社の

　　　ジェームズ・R・モフェット会長

はインドネシアの独裁者スハルトと「彼の取り巻き」に接近し、取引に介入したという。

　別の従業員は、インドネシア軍の諜報員と協力して、

　　　環境保護活動家

の電話や電子メールの会話を監視するプログラムに携わっていたと言われている。

　1996年のデイムズ・アンド・ムーア環境監査によると、グラスバーグ鉱山の鉱滓は11平方マイル（28 km2）以上の熱帯雨林に「深刻な影響」を与えた。

　フリーポートが承認した報告書では、鉱山の存続期間中に32億トンの廃石（その大部分は酸を生成する）が地元の河川系に投棄されると推定されている。

　鉱山からの表土（廃石）は、酸性鉱山排水によりすでに近くの湖を汚染していた。

　ノルウェー政府年金基金は、ニューギニアにおける広範囲かつ長期的で回復不可能な環境被害を理由に、基金の倫理委員会の勧告に従い、フリーポート・マクモランを投資ポートフォリオから除外した。

　2013年、トンネル崩落により28人の作業員が死亡した。

　フリーポートの地質チームは、ビッグ・ゴッサン・トンネルの崩落は、腐食性の酸性地下水が石灰岩の岩盤に継続的に浸透し、天井が浸食されたことが原因であると主張した。

　フリーポートは、インドネシア国家人権委員会から過失を訴えられた。
　同社は、安全と人権に関する自主原則の署名者でもある。

　しかし、同社はインドネシア政府に資金を提供し、西パプア原住民に対する軍事的抑圧を通じて保護区を確保しようとしたとして非難されている。

　フリーポートは、1967年にインドネシアに到着して以来、アムンメ族とカモロ族との関係に問題を抱えている。

　フリーポートは、彼らが食料、水、生計、伝統を頼りにしている熱帯雨林3万ヘクタールと2つの大河川を破壊したとされている。

　文化と経済の衰退に圧迫され、部族、フリーポート、インドネシア軍の間では多くの争いがあった。

　非武装の原住民の中には、軍によって殺害されたり拷問を受けたりした者もいた。

　また、自由パプア運動の反乱軍の一員となった者もいた。
　2014年のデータに基づき、政治経済研究所は、フリーポート・マクモランを米国で大気汚染物質を排出する企業の中で13位にランク付けした。このランク付けは、排出量と毒性に基づいている。

　地下水でウランと硫酸塩が発見された後、

　　　キプロス・トホノ・コーポレーション

は、2003年まで

　　　ノース・コメリック

の住民にボトル入りの水を供給していた。

　2003年、村の6マイル南に2つの新しい供給井戸が設置された。

　鉱山では、鉱石を銅に加工するためにさまざまな採掘方法が使用されており、これらの方法では化学流体の混合が必要だった。

　労働者は、鉱山の下流にある2つのエリアの裏地のない池でこれらの化学物質を処分した。

　その結果、液体化学物質が廃棄エリアの下の地面に浸透し、「盆地充填帯水層」として知られる地下飲料水源を汚染した。

　鉱山があるトホノ・オオダム族は、飲料水のニーズを満たすために地下水に大きく依存している。

　2009年10月15日、ブラックウェル市は、ブラックウェル亜鉛製錬所による汚染をめぐってフリーポート・マクモラン社を提訴した。　

　市は汚染を迷惑行為とみなし、市内に5800万ポンドの有毒廃棄物が残っており、7200人の住民に病気を引き起こしていると主張した。

　ブラックウェル市とフリーポートは、2010年2月に5400万ドルで和解した。

　2012年、フリーポートは住民と1億1900万ドルの和解に合意した。

　2012年4月、米国司法省は、アリゾナ州モレンシー鉱山からの有毒物質流出に関する連邦および州の告訴を解決するため、フリーポート・マクモラン社が680万ドルを支払うと発表した。

　訴状によると、水、土壌、生息地、鳥類は、危険物質の結果として損傷を受けたか、失われた。

　フリーポート・マクモラン社は、2020年12月31日までの12か月間の総CO2e排出量（直接+間接）が7,116 Kt（前年比-653 /-8.4%）であると報告した。

　排出量は2015年以来減少傾向にある。

　　

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