英国の資本家ジェイコブ・ロスチャイルド氏の一人息子で、ニューヨークのヘッジファンド
アティカス・キャピタル(関連記事)
で共同社長を務めた
ナサニエル・ロスチャイルド氏
率いる英国の
投資会社 バラー
が、ロンドン証券取引所への上場を前に7億ポンド(約940億円)規模の新規株式公開(IPO)を実施した。
バラーは、ロスチャイルド氏とともに英鉱山会社アングロ・アメリカンの石炭・非鉄金属部門で責任者を務めた
ジェームズ・キャンベル氏
が率いている。
同社は先月、投資対象には米州やロシア、東欧、オーストラリアの金属や石炭、鉄鉱石に焦点を絞る方針を明らかにした。
IPOに詳しい関係者が、詳細が未発表だとして匿名を条件にメディアの取材に対し語ったところによれば、1株当たり1000ペンスで売却された株式は、9日から条件付きでの取引が開始されるという。
バラーが6月25日に発表した文書によれば、同社は6億ポンドのIPO実施を目指していた。
IPOの幹事はクレディ・スイス・グループとJPモルガン・カザノブなどが務めた。
ナサニエル・ロスチャイルド氏は、鉱業関連ビジネスの買収資金の調達を目指していると見られる。
バラーのIPOは、欧州債務危機の影響で4月以降
世界で少なくとも50社
が株式公開計画の延期または棚上げを決定する中で実施された。
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2010年07月09日
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