ＵＢＳはスイスが資本要求変えないなら本社の移転を模索

　スイスの銀行ＵＢＳグループは、スイスが同行に250億ドル（約３兆7000億円）の追加資本確保を要求し続ける場合、本社を移転することも検討している。

　この事情に詳しい複数の関係者がメディアの取材に対して明らかにした。

　スイスにとどまれば、世界のライバル行に対する
　　　競争力が損なわれること
になるとＵＢＳの幹部は考えている。関係者らは匿名を条件に話した。同行の主要自己資本比率が最も厳しいシナリオで約20％と、現在の14％前後から上昇するという内部計算に基づいているという。

　スイス政府と規制当局は国内最大の銀行であるＵＢＳに対し、外国子会社の価値を親会社の資本から全額差し引くよう求めている。
　当局者はこれについて、2023年に起きたクレディ・スイス破綻の二の舞を回避するために必要な措置だと考えている。スイスはＵＢＳが破綻した場合に生じ得る金融混乱を避けたい意向だが、ＵＢＳはこの計画を不当な過剰反応だとみている。
　ＵＢＳは２年前、競合行だったクレディ・スイスの救済に乗り出した。

　関係者の１人によれば、「ＵＢＳはこの提案を本社移転の選択肢しかないほど有害なものだと考えている。移転の可能性は脅しではなく、こうした高い資本水準で事業運営することは商業的に不可能だとの見方を反映したものだ」と同関係者は強調した。

　また、別の関係者は、他の国や地域に比べはるかに高い資本要件を受け入れるなら、株主の圧力に直面するだろうと述べた。
　ＵＢＳは

　　　セルジオ・エルモッティ最高経営責任者（ＣＥＯ）
が１月に応じたブルームバーグとのインタビューを参照するよう促した以外、この協議に関するコメントを控えた。

　エルモッティ氏は当時のインタビューで、「スイスにわれわれがもたらし得るリスクだけでなく、創出する利益についても人々に理解してもらえるよう、最後の瞬間まで主張する」と述べ、本社移転は現時点で「話に上っていない」としていた。

　ただ、 スイス当局はここ数日、ＵＢＳに厳しい主張を繰り返した。ケラーズッター財務相は、ＵＢＳの抵抗に政府が揺らぐことはないと発言した。

　本社移転の可能性が報じられると、ＵＢＳの株価は一時上昇に転じた。
　終値では小幅安となった。

　政府案は議会で回覧され始め、ＵＢＳはロビー活動を強化している。
　議会への草案提出は５月となる見通しだが、発効は2028年以降になる公算が大きい。

　ＵＢＳは同行の懸念が対応されない恐れがあると強調している。ただ、施行までの期間が長いため、妥協を成立させる時間は十分にある。

　スイス国立銀行（中央銀行）のマーティン副総裁は20日、規制への反応でＵＢＳが何をしようが「彼らの決定」だと突き放した。

　　
　　　　

トルコ中銀が緊急会合、翌日物貸出金利の引き上げでリラを下支え

　トルコ中央銀行は20日の緊急会合で、翌日物貸出金利を２ポイント引き上げた。

　リラを底支え、通貨下落がインフレに及ぼす影響を緩和するのが狙い。

　エルドアン大統領の主な政敵
　　　イマモール・イスタンブール市長
の拘束をきっかけに金融市場で混乱が広がり、トルコ・リラは19日に一時11％下落した。
　ただ、政治的に混乱が見られても従来からの経済政策の転換にはつながらないとの見方から、20日には持ち直した兆候が示された。

　トルコ中銀はウェブサイトに掲載した声明で、「こうした状況がインフレ見通しに及ぼし得るリスクを評価し、金融政策の引き締めスタンスを支えるべく措置を講じた」と説明した。
　「インフレが著しくかつ持続的に悪化すると見込まれる場合には、金融政策スタンスを引き締めていく」と続けた。

　同中銀は政策金利である１週間物レポ金利は42.5％を据え置いたが、翌日物金利は46％に引き上げた。
　これにより銀行が資金を調達する際の平均コストが押し上げられ、金融環境のさらなる引き締めにつながる。

　　　

　　　

米住宅金融局がＣＯＯら数十人が休職？フレディのトップ解任情報も

　トランプ米政権が新たに任命した連邦住宅金融局（ＦＨＦＡ）のパルト局長は今週、クロス最高執行責任者（ＣＯＯ）と人事責任者

　　　モニカ・マシューズ氏
を含む職員数十人を休職扱いにした。
　この事情に詳しい関係者３人からの情報を引用し、政治専門メディア、ポリティコが伝えた。

　一方、セマフォーの
　　　エレノア・ミュラー氏
は、ＦＨＦＡのＣＯＯと人事責任者、ＦＨＦＡが管理下に置く
　　　フレディマック（連邦住宅貸付抵当公社）
のＣＥＯとＣＯＯ、人事責任者が解任されたとＸ（旧ツイッター）に投稿した。
　この事情に詳しい関係者２人から情報を引用した。

　
　米政府支援機関（ＧＳＥ）のフレディマックとファニーメイ（連邦住宅抵当金庫）は、住宅ローン債権を買い取り、モーゲージ証券を発行・保証する重要な役割を担う。
　2008年の金融危機による信用不安で経営が破綻し、ＦＨＦＡの管理下に置かれた。

　ポリティコによると、トランプ政権はフレディマックとファニーメイの民営化を検討しているが、住宅金融市場の混乱を懸念する多くの民主党議員らは反対している。

　ＦＨＦＡにポリティコがコメントを求めたが、返答は得られなかった。

　　
　　　

ジョージ・ローダー（George Lauder）産業革命期の鉄鋼業界での多くの技術的進歩に貢献し、また武器や防衛における鉄鋼の利用も先導した。

ジョージ・ローダー・ジュニア（George Lauder Jr.）

　　　1837年11月11日 - 1924年8月24日）は、スコットランド系米国人の実業家。

　機械工学の訓練を受けたローダーは、

　　　ベッセマー法

　　　石炭洗浄機械の改良

など、産業革命期の鉄鋼業界での多くの技術的進歩に貢献し、また武器や防衛における鉄鋼の利用も先導した。

　ローダーは鉄鋼王アンドリュー・カーネギーとカーネギー鉄鋼会社の共同経営者の従兄弟（いわゆる「従兄弟兄弟」）だった。

　彼は1.5倍の額面価格で5%の安全な金担保債券の売却益を受け取った。

　ローダーの財産は後に約5000万ドル（現在の価値で約20億ドル）と評価された。

　1901年にカーネギー鉄鋼が

　　　JPモルガン

に売却され、 USスチールが設立され、ローダーは取締役会に加わった。
　ジョージ・ローダーは、

　　　ジョージ・ローダー

　　　シートン・モリソン

の息子として生まれた。

　父親はダンファームリンの地元繁華街で雑貨店を経営していた。

　ジョージはスコットランドでは、スコットランド民族主義、平等民主主義、チャーティズム運動への傾倒でよく知られていた。

　彼は当時としては熱心な急進派で、人権と公民権の保護を主張し、1836年の改革法につながった。

　妻のシートンが若くして亡くなった後、ローダーは一人息子のジョージと甥の

　　　アンドリュー・カーネギー

の養育に尽力した。

　ローダー・ジュニアとカーネギーは2歳違いで、共通の経験から親友だった。

　2人は幼少期に互いの名前をきちんと発音できなかったため、「ドッド」、「ネイグ」と呼び合っていた。

　アンドリューと家族がアメリカへ旅立った後、ジョージはスコットランドに留まり、

　　　グラスゴー大学

でケルビン卿の下で機械工学の学位を取得して卒業した。

　1873年、カーネギーは、最も親しい親友でありアドバイザーであり続けていたスコットランドに住んでいたローダーに手紙を書いた。

　カーネギーは、ミズーリ州セントルイスの新しいイーズ橋に使用する鋼材の契約で使用された用語について問い合わせた。

　カーネギーが知らなかった用語は、弾性係数の「弾性係数」だった。

　学者であったローダーはすぐに返答し、カーネギーが契約を締結するのを助けた。

　これがきっかけでカーネギーは、カーネギー兄弟会社の前身であるアメリカでの合弁会社にローダーが加わるよう依頼した。

　ローダーはそれを承諾し、ピッツバーグでカーネギー、カーネギーの兄弟（ローダーのいとこでもある）

　　　トーマス・M・カーネギー

　　　ヘンリー・フィップス・ジュニア

の事業に加わった。

　彼は当初、会社のコークス工場の管理を任された。

　その後、彼は後にカーネギー合名会社の第2位の株主となった。

　既存のパートナーの誰も技術的な訓練や教育を受けてはいなかったため、ローダーは機械工学の正式な教育と専門知識によって、ビジネスに新しい原動力をもたらした。

　さらに、ローダー以外の誰も大学の学位を持っていなかった。

　彼らはビジネスをしながら経験に基づき知識や技術を習得して学んでいた。

　ローダーはアメリカの鉄鋼業界にいくつかの新しい開発をもたらした。

　当初、彼の最も重要な貢献は、炭鉱からのドロスを洗浄してコークス化するプロセスの導入だった。

　その時点では、製鉄所はドロスを単に捨てていたが、ローダーは

　　　米国初の石炭洗浄機械の設計と構築

を監督し、それが鉄鋼生産における世界的な業界標準となった。

　ローダーはまた、

　　　ベンジャミン・ハリソン大統領

が個人的に彼に訴えるまでカーネギーが参入をためらっていたビジネスである、

　装甲や兵器への鋼鉄の使用の開発を主導した。

　1886年、ローダーと

　　　チャールズ・M・シュワブ

はドイツのクルップ工場でかなりの時間を過ごし、その後ホームステッド製鉄所に戻り、戦争に永遠に革命をもたらすことになる巨大な装甲板工場を建設した。

　20世紀に入ると、ローダーはカーネギー・スチールの取締役となり、コークスと鉱石の両事業を運営した。

　ローダーはカーネギーに次ぐ同社の第2位の株主となった。

　シンジケートの幹部として30年以上務めたローダーは、穏健で慎重な顧問の「バランスホイール」であり、衝動的な従兄弟のカーネギーにとって唯一の「ブレーキ」とみなされていた。

　パートナーの

　　　ダニエル・クレムソン

は、ローダーを会社の他の社員にとって「父親のような存在」と呼んだ。

　1901年にカーネギー鉄鋼会社が

　　　JPモルガン

に売却され

　　　USスチール

が設立された後、ローダーは新会社の取締役会に加わった。

　USスチールは時価総額が10億ドルを超えた世界初の企業となった。

　
　ローダーは生涯を通じて、鉄鋼業界だけでなくそれ以外の分野でも役立つ数多くの特許を取得した科学的進歩を生み出した。

　彼の最初の特許は1875年に承認された「錬鉄管の継ぎ目の改良」で、彼自身と従兄弟でパートナーの

　　　トーマス・カーネギー

に譲渡された。

　1877年までに彼の貢献はより技術的なものになり始め、

　　　ガルバニ電池

の進歩や新聞や本の出版のための

　　　折り畳み機の

大幅な進歩などがあった。 

　特許のタイムラインに基づくと、ローダーが

　　　鉄鋼業界に独自の技術的思考を集中させた

のは 1880 年代になってからである。

　ローダーが鉄鋼業界への最も重要な貢献のうち 2 つを特許取得したのはこの 10 年間であった。

　1885 年に彼は

　　　ベッセマー法

という誤解を招く名称の特許を取得した。

　ヘンリー・ベッセマーがこの法を考案したのは1856 年であった。

　なお、ローダーが 1885 年に取得した特許は、鉄鋼生産において

　　　ほぼ普遍的な均一性を生み出す要

であり改良点であった。

　それまでは、手順が多すぎたため、人為的ミスが発生していた。

　さらに、ローダーは脱炭手順を完全に排除し、工程中に金属に最後の「打撃」を加えることでシリコンを取り除くことができた。

　1887 年にローダーは石炭洗浄工程を改良し、単に「石炭および鉱石ジガー」と呼ばれる新しい機械を開発した。

　この機械は、以前は鉄鋼生産プロセスの廃棄物と考えられていた材料を、現在では非常に重要な収益源として最大化させた。

　
　ジョージ・ローダーは1877年に

　　　アンナ・マリア・ロメイン・ヴァリック

と結婚した。

　彼の妻はオールド・ダッチ・ニューヨーク・ソサエティのメンバーで、ニューヨーク市の創設と発展に関わった多くの重要人物の子孫であった。　

　彼女の先祖には、1623年にニューネーデルラントの最初期開拓者の一人であり、将来のアメリカ合衆国で最初の民主的な機関である十二人評議会のメンバーであった

　　　ヨリス・ヤンセン・ラペリエ

がいる。

　彼女はまた、植民地時代後2代目（通算45代目）のニューヨーク市長

　　　リチャード・ヴァリック

の子孫でもあった。

　ジョージとアンナ・マリアには、ハリエット、ジョージ3世、エリザベスの3人の子供がいた。

　彼らの娘ハリエットは

　　　ジェームズ・C・グリーンウェイ博士

と結婚し、ローダー家とグリーンウェイ家は現在

　　　ローダー・グリーンウェイ家

として知られるようになった。

　彼らは一緒に基金を寄付し、

　　　イェール大学公衆衛生大学院

を創設した。

　彼らはまた、グリニッジのローダー・グリーンウェイ・エステートとなる土地を購入した。

　ローダーの息子（ハリエットの兄弟）のジョージ・ローダー3世は著名な船乗りで、1900年にヨット「エンディミオン」で大西洋を横断する最速記録を樹立した（1905年まで保持された）。

　ローダーズの子孫には、鳥類学者で探検家の

　　　ジェームズ・コーワン・グリーンウェイ

やメトロポリタン歌劇場協会を率いた

　　　G・ローダー・グリーンウェイ

ボクシングの現世界ヘビー級チャンピオンのジーン・タニーと結婚した

　　　ポリー・ローダー・タニー

のほか、米国下院議員および米国上院議員のジョン・V・タニー、従軍記者HDSグリーンウェイ、長年CIA工作員を務めたジョージ・V・ローダー・シニア、著名な魚類学者のジョージ・V・ローダーがいる。

　
　ジョージ・ローダーは、コネチカット州グリニッジのローダー・グリーンウェイ・エステートで、未亡人として人生の最後の11年間を過ごしました。

　このエステートは、1896年に実業家

　　　ジョン・ハミルトン・ゴーリー

のために建てられ、1905年にローダーの娘ハリエットによって購入された。

　購入当時、このエステートには57エーカーの土地があり、果物のなる果樹園、養鶏場、養豚場、フランス・ルネッサンス様式の邸宅が含まれていた。

　1910年代初頭、家族はこれに2つの棟を増築し、エステートの面積は100エーカー以上に拡大した。

　この邸宅は「コネチカット州グリニッジの最後の大邸宅、ニューヨーク郊外の高級住宅街のウォーターフロント沿いの50エーカーの貴重な土地を囲む、豪奢な泥棒男爵時代の不動産」と今でも考えられている。

　コネチカット州に現存する最大の金ぴか時代の邸宅である。

　2014年に1億2000万ドル（現在の価値で1億5940万ドル）で売却され、米国で最も高価な個人住宅となった。

　　　　

ソフトバンクグループ（SoftBank Group）日本の多国籍投資持株会社 運用資産 3,477億円（2023年）

ソフトバンクグループ（SoftBank Group Corp.）

　投資管理を専門とする日本の

　　　多国籍投資持株会社

で東京都港区に本社を置いている。

　同グループは主に、インターネットから自動化まで、さまざまな市場や業界の顧客に商品やサービスを提供するテクノロジー企業に投資している。

　収益　6.76兆円（ 2023年）
　営業利益　 578億円（2023年）
　純利益　2,092億円（2023年）
　運用資産　3,477億円（2023年）
　総資産　46.72兆円（2023年）
　総資本　13.24兆円（2023年）

　従業員数65,352人 (2023年)　　

　
◯主要株主
　・孫正義（29.16％）
　・日本マスタートラスト信託銀行（16.79%）
　・JPモルガン・チェース（2.01%）

　
　子会社
　・ソフトバンクグループキャピタル株式会社
　・SBパンパシフィック株式会社
　・アリババグループ（14.2％）
　・スターゲイト（40％）
　・クーパン（26.7%）
　・滴滴出行（21.5％）
　・アーム・ホールディングス
　・福岡ソフトバンクホークス
　・SBインベストメント・アドバイザーズ（英国）
　・SBグローバルアドバイザーズ
　・SBエナジー
　・グラフコア
　・ASN
　・17676
　

　設立時に1000億ドルを超える資本金を保有するソフトバンクの

　　　ビジョン・ファンド

は、世界最大のテクノロジーに特化したベンチャーキャピタルファンドである。

　ファンドの投資家には、中東諸国のサウジアラビ画など政府系ファンドが含まれていた。

　同社は、創業者で筆頭株主の

　　　孫正義氏

のリーダーシップで知られている。

　同社の投資先企業、子会社、部門には、いくつかの不採算のユニコーン企業も含まれており、ロボット工学、人工知能、ソフトウェア、物流、輸送、バイオテクノロジー、ロボティック・プロセス・オートメーション、不動産テック、不動産、ホスピタリティ、ブロードバンド、固定通信、電子商取引、情報技術、金融、メディア、マーケティングなどの分野で事業を展開している。

　現在最も国際的に有名な株式保有銘柄としては、

　　　Arm （半導体）

　　　Alibaba（電子商取引）

　　　OYO Rooms （ホスピタリティ）

　　　WeWork （コワーキング）

　　　Deutsche Telekom（通信）

の株式が挙げられる。

　同社からスピンアウトした関連会社でかつての主力事業である

　　　ソフトバンク株式会社

は、2021年3月時点で4,562万1,000人の加入者を抱え、日本で3番目に大きな無線通信事業者である。 

　ソフトバンクは、2024年のフォーブス・グローバル2000リストで世界第461位の公開企業としてランク付けされた。

　ソフトバンクのロゴは、幕末の1865年に坂本龍馬によって設立された海軍貿易会社である海援隊の旗をベースにしている。

　ソフトバンクは伝統的な系列会社に属していないが、主な融資先である

　　　みずほフィナンシャルグループ

と密接な関係にある。

　2025年1月21日、ソフトバンクはOpenAIおよびオラクルと共同で、米国政府と共同でスターゲイトと名付けられた人工知能インフラシステムを立ち上げると発表された。

　このプロジェクトの費用は5000億ドルと見積もられている。

　トランプ大統領は、このインフラは米国製のAIを米国で利用するために開発されたと述べた。

　このプロジェクトは今後4年間にわたって資金提供される予定である。

　ソフトバンクは、1981年9月に当時24歳の孫正義によってソフトバンク株式会社として設立された。

　当初はソフトウェアの販売業者であった。

　同社は1982年5月に出版事業に参入し、NECとシャープのコンピューターに関する雑誌『Oh! PC』と『Oh! MZ』をそれぞれ創刊した。

　Oh!PCは1989年までに発行部数14万部に達しました。

　その後、同社はコンピューターやテクノロジーの雑誌や展示会を扱う日本最大の出版社になりました。

　1994年に同社は株式を公開し、時価総額は30億ドルとなった。

　1995年9月、ソフトバンクは米国に拠点を置くジフ・デイビス出版を21億ドルで買収することに合意した。

　1990年代、孫氏はインターネットサービスやいわゆるニューエコノミー全般に多額の投資を行った。

　ソフトバンクは1995年4月1日にザ・インターフェース・グループからCOMDEXを8億ドルで買収し、1996年2月29日にはZDIを買収した。

　ソフトバンクは2001年にCOMDEXを

　　　ジフ・デイビス

のスピンオフであるキー3メディアに売却した。 

　1996年、ソフトバンクは米国のインターネット企業

　　　ヤフー

と合弁会社を設立し、ヤフージャパン（現LYコーポレーション）を設立した。

　同サイトは国内有数のサイトとなった。

　もう一つの注目された投資は、1996年にソフトバンクがメモリ製造会社

　　　キングストンテクノロジー

の80%を買収したことだ。

　オーナー兼創業者の

　　　ジョン・トゥー

　　　デビッド・サン

が15億ドルの臨時収入のうち1億ドルをキングストンの従業員に分配する計画を発表した。

　米国のすべてのネットワークと国際メディアで報道され1996年のクリスマスシーズン中ずっとメディアで大騒ぎになった。

　数年後の1999年、メモリ市場が大幅に軟化したため、ソフトバンクは損失を出して元のオーナーに元の価格の約3分の1で会社を売却した。

　1999年10月、ソフトバンクは持株会社となった。

　2000年、ソフトバンクは最も成功した投資を行った。

　当時新興の中国のインターネットベンチャー企業

　　　アリババ

に2000万ドルを投資した。

　この投資は、アリババが2014年9月に株式を公開したときに600億ドルにまで膨れ上がった。

　2000年2月、孫正義氏のリーダーシップの下、韓国に拠点を置くインターネット企業への投資に重点を置く

　　　ソフトバンクベンチャーズアジア

が設立された。

　2005年1月28日、ソフトバンクは日本プロ野球チームである

　　　福岡ソフトバンクホークス

のオーナーとなった。

　2006年3月17日、ソフトバンクは

　　　ボーダフォンジャパン

を買収することで合意したことを発表して、日本の780億ドルのモバイル市場への参入を果たした。

　2006年4月、ソフトバンクはインターネット賭博取引所である

　　　ベットフェア

の株式23%を取得した。

　2006年8月、ソフトバンクは

　　　SBIグループ

の全株式をSBIの持株会社の子会社に売却し、SBIを独立させた。

　2006年10月1日、ボーダフォンジャパンは社名とサービスブランド名をそれぞれ

　　　「ソフトバンクモバイル」

　　　「ソフトバンク」

に変更した。

　2008年1月28日、ソフトバンクと

　　　ティファニー

が協力して、限定10台の携帯電話を製作すると発表した。

　この携帯電話には400個以上のプラチナダイヤモンドが使われており、その総数は20カラット以上。その費用は1億円以上といわれている。

　2010年2月3日、ソフトバンクは

　　　Ustream

の株式13.7%を取得した。

　2010年10月1日、浜崎あゆみがCMスポークスパーソンに就任した。

　2012年10月3日、競合の

　　　イー・アクセス

の買収を発表した。

　2013年7月1日、ソフトバンクは再生手続きの終了後、

　　　ウィルコム

を完全子会社化したと発表した。

　イー・アクセスはウィルコムと合併し、ヤフージャパンから新しい子会社とブランドである

　　　ワイモバイル株式会社

が誕生した。

　2012年10月15日、ソフトバンクはアメリカの

　　　スプリント・ネクステル

の株式70%を200億ドルで取得し、経営権を取得する計画を発表した。

　2013年7月6日、米国連邦通信委員会はソフトバンクによるスプリントの所有権78%の買収を222億ドルで承認した。

　2013年8月6日、ソフトバンクはスプリント・コーポレーションの株式を2%追加取得し、所有権を80%に増やした。

　2013年10月、ソフトバンクは

　　　スーパーセル

の株式51%を21億ドルで取得したと報じられている。

　その後、2014年10月25日には

　　　オラキャブス

に2億1000万ドルを投資した。

　2014年10月28日には

　　　スナップディール

に30%の株式を6億2700万ドルで投資した。

　2014年11月には

　　　ハウジング・ドットコム

に30%の株式を1億ドルで投資した。

　2013年、同社はフランスの企業

　　　アルデバラン・ロボティクス

の経営権を取得し、同社は

　　　ソフトバンク・ロボティクス

に改名された。

　2014年、両社のチームは

　　　ヒューマノイドロボット「ペッパー」

を共同設計した。

　2015年、ソフトバンクは株式を95%に増やした。

　2015年、ソフトバンクはドラマフィーバーを買収した。

　2015年5月、孫正義は、元グーグル幹部の

　　　ニケシュ・アローラ

をソフトバンクの代表取締役社長に任命すると発表した。

　アローラはソフトバンクの投資部門を率いていた。

　2015年6月1日、ソフトバンクは

　　　スーパーセル

の株式22.7%を追加取得し、総保有比率は73.2%となり、同社の唯一の外部株主となった。

　2015年6月、ソフトバンクは海外展開計画の一環として、韓国の

　　　電子商取引サイト「クーパン」

に10億ドルを投資すると発表した。 

　2015年7月、ソフトバンクは社名をソフトバンク株式会社からソフトバンクグループ株式会社に変更すると発表した。

　一方、ソフトバンクモバイルは、会社全体の旧社名であるソフトバンク株式会社に改名された。

　2016年2月16日、ソフトバンクは投資家の信頼を高めるために、過去最高の14.2%の自社株を44億ドル相当買い戻すと発表した。

　2016年3月31日、同社は

　　　アリババグループ

の株式を79億ドル相当売却すると発表した。

　2016年6月21日、ソフトバンクはスーパーセルの株式84%を

　　　テンセント

に73億ドルで売却したと報じられた。

　2016年6月3日、ソフトバンクは

　　　ガンホー・オンライン・エンターテイメント

の株式の大半（約23.47%）を約6億8500万ドルで売却することに合意し、ソフトバンクの過半数所有を終了した。

　オファーは6月22日までに完了した。

　2016年6月、ニケシュ・アローラは投資家からの圧力を受けて辞任した。

　取締役のロン・フィッシャーとベア・キャピタル・パートナーズの創設者

　　　アロック・サマ

がアローラの海外投資業務を引き継いだ。

　この1ヵ月後、孫氏は同社史上最大の取引として、英国の半導体設計会社

　　　アーム・ホールディングス

を320億ドル超で買収すると発表した。

　この買収は2016年9月5日に完了した。

　2016年12月6日、当時の米国次期大統領

　　　ドナルド・ トランプ氏

と会談した後、ソフトバンクの孫正義社長は、米国で500億ドルを投資し、5万人の新規雇用を創出すると発表した。

　2017年1月30日、ウォールストリート・ジャーナルは、ソフトバンクグループが「シェアオフィス企業

　　　WeWork

への10億ドルを超える投資を検討しており、これは同社の新たな1000億ドルのテクノロジーファンドからの最初の取引の一つになる可能性がある」と報じた。

　3月20日、ソフトバンクはWeWorkの株式を3億ドルで取得した。

　2017年2月14日、ソフトバンクグループは

　　　フォートレス・インベストメント・グループLLC

を33億ドルで買収することに合意した。

　2017年2月、ソーシャルファイナンス社がソフトバンクを含むシルバーレイク率いる投資家グループから5億ドルの調達に近づいていると発表された。

　2017年3月28日、ウォールストリートジャーナルは、ソフトバンクグループが配車サービス企業の

　　　滴滴出行科技

に対し、自動運転車技術の拡大を支援するために60億ドルの投資を打診したと報じた。

　資金の大半はソフトバンクが計画している1000億ドルのビジョンファンドから提供される予定である。

　2017年5月18日、ソフトバンクがこれまででインド最大の投資である

　　　Paytm

への14億ドルの投資を完了したと報じられた。

　当時、ソフトバンクは

　　　フリップカート

による

　　　スナップディール

の買収にも取り組んでいた。

　2017年8月10日、ソフトバンクはフリップカートに25億ドルを投資した。

　2017年5月27日、ソフトバンクとサウジアラビアの主要政府系ファンドである

　　　サウジアラビア公共投資基金（PIF）

が提携し、資本金930億ドルの世界最大のプライベートエクイティファンドである

　　　ソフトバンク・ビジョン・ファンド

を設立した。

　ソフトバンクグループはこの投資ファンドに280億ドルを拠出した。

　この拠出金のうち82億ドルは英国の多国籍企業

　　　アーム・ホールディングス

の株式約25％の売却から得たものである。

　サウジアラビアはファンドの主要投資家であり、同国の公共投資基金（PIF）は5年間でビジョン・ファンドに450億ドルを注入することに合意し、最大の投資家となった。

　他の投資家には、

　　　アップル

　　　クアルコム

　　　アーム

　　　フォックスコン

　　　シャープ

　　　ラリー・エリソン

　　　ムバダラ

が含まれる。

　ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じて、孫正義社長は金融や交通などの分野を含む、

　　　世界的な人工知能を重視した技術

を開発しているすべての企業に投資する意向を説明した。

　ソフトバンクは2019年7月、サウジアラビア政府の参加を排除し、アップル、フォックスコン、マイクロソフトなどの投資家を含む

　　　ビジョンファンド2

の設立を発表した。

　このファンドはAIベースの技術に焦点を当て、約1080億ドルを投資すると報じられ、そのうち380億ドルは自社資金である。

　しかし、2020年2月、ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、ファンドは資本の半分以下しか調達できないとのことだった。

　2017年6月8日、アルファベット社は、BigDogなどのロボット製品を開発している

　　　ボストン・ダイナミクス

をソフトバンクグループに非公開の金額で売却すると発表した。

　2017年8月25日、ソフトバンクはWeWorkへの44億ドルの投資を確定した。

　2017年10月24日、孫氏は、同グループがサウジアラビアと協力して、サウジ王国の新しいハイテクビジネスおよび産業都市である

　　　NEOM

を開発すると発表した。

　2017年11月14日、ソフトバンクは

　　　Uber

に100億ドルを投資することに合意した。

　2017年12月29日、ソフトバンクが率いるコンソーシアムがUberに90億ドルを投資したと報じられた。

　2018年1月に完了する予定のこの取引により、ソフトバンクは15%の株式を保有するUberの筆頭株主となる。

　この取引は、ウーバーの株主が「自社の株式を日本の複合企業に割引価格で売却する」ことを決議したことで成立した。

　ソフトバンクのほか、コンソーシアムのメンバーには、

　　　ドラゴン

　　　テンセント

　　　TPG

　　　セコイア

が含まれていた。

　2018年1月14日、ソフトバンクのビジョン・ファンドは、ドイツの中古車販売ポータルAuto1に5億6000万ドルを投資すると発表した。

　2018年3月1日、ソフトバンクのビジョン・ファンドは、

　　　DoorDash

に5億3500万ドルの投資を主導した。

　2018年5月、孫正義CEOは、収益発表会で、

　　　ウォルマート

がFlipkartを買収することで合意に達したことを明らかにした。

　2018年9月27日、ソフトバンクは、住宅販売のスタートアップ

　　　Opendoor

に4億ドルの投資を発表した。

　2018年9月、サウジアラビア政府当局は、ソフトバンクグループと共同で計画していた世界最大の太陽光発電プロジェクト2000億ドルのプロジェクトを保留すると発表した。

　2018年11月、ソフトバンクは通信事業者のソフトバンク株式会社を1株13.22ドル（1500円）でIPOすると発表した。

　この株式の募集は1か月間続く予定だった。

　株式数で見ると、ソフトバンク株式会社の総額は211億5000万ドルに達し、史上2番目に大きなIPOとなる。

　2018年12月、ソフトバンクは

　　　パークジョッキー

に投資した。

　このスタートアップは駐車場の収益化を目指している。

　投資ラウンド後、パークジョッキーの総合評価額は10億ドルに達した。

　2018年12月、ソフトバンクは配車サービス新興企業グラブに10億ドルを投資する意向を発表した。

　一部の情報筋によると、投資総額は15億ドルに達する可能性があるという。

　2019年9月25日、ソフトバンクロボティクスはシンガポールで

　　　ロボット掃除機「Whiz」

を発売した。

　2019年9月、WeWorkのIPOは中止された。

　2019年12月、ソフトバンクは犬の散歩代行スタートアップの

　　　ワグ

の株式を損失で売却した。

　当時日本一の富豪だったファーストリテイリングの

　　　柳井正CEO

は、18年間の在任期間を経て取締役を退任した。 

　2020年1月には、

　　　Getaround

　　　Oyo

　　　Rappi

　　　Katerra

　　　Zume

など、ソフトバンクが出資する複数のスタートアップ企業が人員削減を開始した。

　2020年2月には、アクティビストヘッジファンドの

　　　エリオット・マネジメント

がソフトバンクの株式を25億ドルで購入し、特にビジョンファンドに関して再編と透明性の向上を求めた。

　その結果、第2のビジョンファンドの計画は延期された。

　2019年11月、 LINE株式会社と

　　　Zホールディングス

が、それぞれ所有する

　　　ネイバー株式会社

　　　ソフトバンクグループ

の傘下に入り、新たな子会社となることが発表された。

　なお、新型コロナウイルスの影響で、この手続きは2021年3月まで延期された。

　ソフトバンクは2020年3月、自社株買いと負債削減の資金を調達するため、緊急で4.5兆円（410億ドル）の資産売却を開始すると発表した。

　この取り組みは、パンデミックによる同社の株価の暴落を食い止めるために孫氏が始めたもので、「このプログラムは最大規模の自社株買いとなり、SBG（ソフトバンクグループ）史上最大の現金残高増加をもたらし、当社の事業に対する確固とした揺るぎない自信を反映している」としている。

　プログラムが発表された後、ソフトバンクの株価は19％近く上昇した。

　このプログラムには、10日前に約束した5000億円の自社株買いに加えて、2兆円の自社株買い計画が含まれていた。

　ソフトバンクは合わせて自社株の45％を買い戻すことになる。

　2020年4月1日、スプリントは

　　　スプリント・コーポレーション

とドイツテレコムが過半数を所有していた

　　　TモバイルUS

との合併を完了し、

　　　Tモバイル

が親会社となった。

　この合併により、ソフトバンクは

　　　新生Tモバイル

の株式の24%を保有し、43%はドイツテレコムが保有することになった。

　なお、残りの33%は他社が保有している。

　2020年5月、アリババの共同創業者で元CEOのジャック・マーが取締役を辞任した。

　ソフトバンクは2020年7月、現地子会社の支配権をめぐって中国と対立している英国の半導体設計会社

　　　アーム・ホールディングスの

売却またはIPOを検討していると発表した。

　なお、ソフトバンクが現地パートナーに株式を売却することを決定したため、アーム・ホールディングスは過半数の所有権を保有していなかった。

　2020年第2四半期の同社の収益は120億ドルだった。

　同社は5億5500万ドル相当の新たなファンドを組成すると発表した。

　このファンドはアマゾン、アップル、フェイスブックなどさまざまな企業への投資に使われる予定だ。

　2020年9月、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2は、バイオフォーミスのシリーズCラウンドで1億ドルを調達した。

　また、2020年9月、ソフトバンクはナスダックのクジラとして特定され、大手テクノロジー企業の株価上昇に賭けて数十億ドル相当のストックオプションを購入した。

　その月、ソフトバンクは

　　　ブライトスター・コーポレーション

をブライトスター・キャピタル・パートナーズに非公開の金額で売却した。

　米国の半導体設計会社

　　　Nvidia

は2020年9月13日、規制当局の承認を待って、株式と現金で400億ドル相当のARMをソフトバンクから買収する計画を発表した。

　これはこれまでで最大の半導体買収となる。

　ソフトバンクグループは同社の株式10%を保有し、ARMはケンブリッジに本社を維持する。

　しかし、この取引は規制上の障害により破談となった。

　2020年12月、現代自動車グループはソフトバンクから約8億8000万ドルで

　　　ボストンダイナミクス

の株式80％を取得した。

　ソフトバンクは関連会社を通じて約20％を保有している。

　2021年1月、ソフトバンクは関連会社

　　　SBケイマン

を通じてウーバー・テクノロジーズの株式20億ドルを売却した。

　2021年3月、ソフトバンクはビジョン・ファンド部門とクーパンの株式公開による投資利益から過去最高の369億9000万ドルの利益を上げた。ソフトバンクグループの純利益は458億8000万ドル（4兆9900億円）だった。

　これは日本企業による史上最大の年間利益記録である。

　同月、ソフトバンクのビジョン・ファンド2は、eToro SPAC合併PIPEに 6億5000万ドルの投資を発表した。

　ソフトバンクは2021年4月にオートストアの株式40%を28億ドルで取得する計画を発表した。

　2021年7月には韓国のホテル予約プラットフォーム「ヤノルジャ」に8億7000万ドルを投資すると発表した。

　2021年5月、ソフトバンクは

　　　SBエナジー・インディア

をアダニ・グリーン・エナジーに売却し、その評価額を35億ドルとすると発表した。

　この売却は、同社の軌道の転換を示し、太陽光発電への投資から人工知能を扱う企業へと移行するのではないかと推測されています。

　同月後半、ブルームバーグは、ビジョン・ファンドが2021年に3億ドルの

　　　SPAC

を通じてアムステルダムで上場する可能性があると報じた。

　2021年7月、ソフトバンクは

　　　ベライゾン・コミュニケーションズ

からヤフー・ジャパンのブランドを16億ドルで買収すると発表した。

　孫氏は2021年8月、ソフトバンクグループのビジョン・ファンド2と連携して個人投資を始めると発表した。

　2022年8月、ソフトバンクは2022年4月から7月にかけてウーバーの保有株を全て売却したと発表した。

　また、ソフトバンクがその四半期に

　　　オープンドア

から撤退したことも報じられた。

　孫正義の1000億ドルのファンドが金融界に華々しく登場してから5年後、ソフトバンクのベンチャー企業は崩壊寸前だった。

　その大規模なベンチャー企業は苦戦し、資産クラスの最下位に沈み、孫の最も親しい仲間の多くが同社を去った。

　2023年2月、豊田通商は子会社

　　　ユーラスエナジー

と共同でSBエナジーの経営権を取得し、子会社化すると発表した。

　2023年4月、ソフトバンクグループ株式会社は、スタートアップ企業への投資失敗により数十億ドルの損失を被った。

　その後、韓国に拠点を置く初期段階のベンチャーキャピタル部門である

　　　ソフトバンクベンチャーズアジア株式会社

を孫正義氏の末弟が経営するシンガポール企業に売却すると発表した。

　2023年5月、ソフトバンクグループは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの損失が前年比70％増の過去最高の320億ドルに達したと発表した。

　また、ソフトバンクグループは別の資産売却として、

　　　フォートレス・インベストメント・グループ

の株式もムバダラとフォートレスの経営陣に売却した。

　ソフトバンクグループのArmは、2023年8月21日にナスダックでIPOを申請した。

　その数日前、ソフトバンクはビジョンファンドから約160億ドルで25％の株式を買い戻し、Armの評価額は640億ドルを超えた。

　Armは2023年9月14日に上場し、545億ドルの評価額で48億7000万ドルを調達した。

　ソフトバンクは上場後も引き続き同社の90.6％を所有している。

　2023年12月、ソフトバンクグループの子会社で通信・ネットワーク企業であるソフトバンクは、アイルランドのテクノロジー企業

　　　キュービックテレコム

の経営権を5億1,300万ドルで取得した。

　この取引により、同社の創業者と民間支援者は数百万ユーロの利益を得ることになる。

　2024年5月、ソフトバンクはヘルスケアテクノロジー企業

　　　Tempus AI

との合弁会社を設立した。

　このベンチャーの目的は、AIを活用して日本で精密医療サービスを提供することである。

　2024年6月27日、ブルームバーグはソフトバンクがAI検索スタートアップの

　　　Perplexity AI

に投資し、同社の評価額を30億ドルと報じた。

　高度な人工知能技術で知られるPerplexity AIは、オンライン検索体験に革命を起こすことを目指している。

　この投資は、革新的なAI企業を支援するというソフトバンクの継続的な戦略と一致しており、テクノロジー業界におけるPerplexity AIの可能性を浮き彫りにしている。

　この資金により、スタートアップの成長と発展が加速し、AI機能と市場へのリーチがさらに強化されると期待されている。

　2024年12月、CNBCはソフトバンクが今後4年間で米国に1000億ドルを投資する計画だと報じた。

　資金はビジョン・ファンド、資本プロジェクト、半導体メーカーのアーム・ホールディングスなどソフトバンクが管理するさまざまな資金源から調達される。

　この投資により、人工知能と関連インフラに重点を置いた10万人の雇用が創出されると言われている。

　2025年2月、ソフトバンクはオープンAIとの合弁会社

　　　SBオープンAIジャパン

を発表した。

　同社は「クリスタルインテリジェンス」と呼ばれる「先進的なエンタープライズAI」を開発する。

　ソフトバンクはソフトバンクグループ各社に

　　　オープンAIソリューション

を展開するために年間30億ドルを費やす。

　オープンAIとソフトバンクはまた、

　　　SBオープンAIジャパン

という50:50の合弁会社を設立することで合意した。

　この会社は「日本企業の独自のニーズに合わせたAIエージェントを導入するための足掛かりとなる」予定という。

　2020年9月30日現在、ソフトバンクの所有権の割合は

　・孫正義（21.25％）
　・日本マスタートラスト信託銀行 投資信託（10.25%）
　・日本トラスティ・サービス信託銀行の主な投資信託（5.87%）
　・JPモルガン・チェース（7.45%）
　・シティバンク（1.4％）
　・バンガード・グループ（2.19%）
　・キャピタルグループカンパニーズ（2.4％）
　・ベイリー・ギフォード（1.36%）
であった。
　　　

　　　　

アルファベットがサイバー防衛のＷｉｚを現金320億ドルで買収合意

　米アルファベット傘下のグーグルは18日、サイバーセキュリティーの新興企業

　　　Ｗｉｚ（ウィズ）
を全額現金の320億ドル（約４兆8000億円）で買収することで合意した。

　これはアルファベットにとって過去最大規模の買収となる。

　両社が発表した声明によると、Ｗｉｚは取引完了後、グーグル・クラウド部門に加わる。
　なお、この買収成立には規制当局の承認が必要で、来年の完了を見込むとしている。

　アルファベットは昨年、230億ドルでの買収をＷｉｚに提案したが、Ｗｉｚは新規株式公開（ＩＰＯ）を模索する方がより高い価値を生み出せると判断し、買収案を拒否していた。
　また、規制上の問題を巡る懸念も買収拒否の決定に影響を与えた。

　今回の買収により、グーグルのクラウド事業は顧客に新たなセキュリティー製品を提供できるようになる。
　Ｗｉｚはあらゆるプラットフォームに対応するクラウド専門のサイバー防衛ツールを提供している。
　企業の複雑なクラウド環境で脅威を特定し、優先順位付けを行うサービスを手がける。

　両社によると、Ｗｉｚの製品はクラウド事業でグーグルと競合するアマゾン・ドット・コムやマイクロソフト、オラクルを含む主要なクラウドプラットフォームで引き続き利用できる。