複数の米金融当局者は9日、当局として長期にわたり政策金利を現行水準に据え置き、有意なインフレ鈍化があった場合にのみ追加利下げする公算が大きいことをあらためて確認した。
このうちボストン地区連銀の
コリンズ総裁
は、米経済見通しを巡る「相当な不確実性」に直面している点を踏まえ、金利調整への一段とゆっくりとしたアプローチが妥当だと指摘した。
ボストンでのイベントで講演したコリンズ総裁は、当局の「政策は変化する状況に対し必要に応じてうまく調整する態勢にあり、インフレ面で一層の進展がほとんどなければ、一段と長期にわたり現行水準に据え置く」ことになると話した。
さらに、米経済は「良い位置」にあるとしつつも、インフレ鈍化ペースは以前の予想に比べて緩慢となる可能性があると指摘した。
トランプ次期政権と共和党が上下両院で多数派を占める議会の下で、新たな経済政策がどう展開されるか推測するには時期尚早だが、経済の軌道に変化が生じる可能性があるとの考えを示した。
なお、コリンズ総裁は8日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、わずか数カ月前に予想していたよりも少なめの年内利下げを支持する意向を表明していた。
米金融当局が昨年12月のFOMC会合後に発表した最新の四半期経済予測では、2025年に中央値で計2回の0.25ポイント利下げ予想が示されたが、自分の見通しに合致すると話した。
他の地区連銀総裁やボウマン連邦準備制度理事会(FRB)理事も同様の見解を示した。
ボウマン理事は、根強いインフレリスクを考慮すると利下げのペースを落とすことが正当化されるとし、「政策調整への慎重かつ緩やかなアプローチを引き続き支持する」と語った。また、先月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合では利下げに賛成したものの、据え置きを支持する可能性もあったと明らかにした。
カンザスシティー地区連銀の
シュミッド総裁
は政策金利について、景気を刺激も抑制もしない水準に既に近づいている可能性があると発言した。シュミッド、コリンズ両総裁は今年のFOMCで投票権を持つ。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は9日、年内の追加利下げを支持する用意があるとする一方、そのタイミングは経済動向に左右されるとコメント。「引き続き政策金利引き下げの道筋にあるとみている」としつつも、「正確なスピードは今後発表されるデータ次第だ」と強調した。
金利先物市場の動向に基づけば、今月28、29両日に開かれるFOMC会合について、投資家は金利据え置き決定を広く予想していることがうかがわれる。
一方、リッチモンド地区連銀の
バーキン総裁
は9日、最近の長期金利上昇に関し、インフレ懸念というよりもリスクプレミアムの高まりを反映しているとの認識を示した。
posted by まねきねこ at 13:00| 愛知 ☀|
Comment(0)
|
よもやまばなし
|

|