米国のレバレッジドローン市場では今年、企業の多くが、既存の債務の金利負担を軽減することが目的から過去最高の
9860億ドル(150兆円)
を借り入れた。
2013年までさかのぼってまとめたデータによると、調達額はこれまでで最も多かった17年を上回った。
今年の案件の大半は、企業が現在の債務を
借り換え(リファイナンス)
か、価格再設定により
低いマージンを固定
するリプライシングだった。
こうした状況は、投資家に痛みを強いる市場の力学を反映している。
レバレッジドローン案件への需要が高過ぎる一方で、買収資金調達などの用途の
新規資金
の借り入れは多くない。
買収案件数が少ないために貸し手の間に競争が起こり、借り手は
上乗せ金利
を0.25〜0.75ポイント減らすことができている。
貸し手は利ざや縮小を受け入れなければ、資金を活用したい他の投資家に案件を奪われるリスクにさらされることになる。
一方、借り手は、額面1ドルに対して97セントまで回復した流通市場の
堅調な取引水準
を生かして、より有利な融資条件を引き出そうとしている。
組成は活発だが、リファイナンスやリプライシングが中心のため、
モーニングスターLSTA米レバレッジドローン指数
によると、米国のレバレッジドローン市場の規模は
約1兆4000億ドル
で横ばいとなっている。
レバレッジドローン市場の規模を押し上げる
バイアウトファイナンス
のような「新規資金」の取引は、全体のわずか10%程度にとどまっている。
ただ、9月には、取引の約20%が買収関連のものだで、この勢いは今月も続いており、状況は変わりつつある。
現在、シンジケート団が協議している案件には、病院の請求および支払い業務を支援するR1・RCMの買収のするための33億ドルのレバレッジドローンパッケージがある。
さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを継続すると予想されているため、25年には買収活動が活発化する可能性がある。
posted by まねきねこ at 06:55| 愛知 |
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