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2024年06月24日

中国がドイツにEUのEV追加関税阻止なら便宜を図るとの取引提案

 中国政府はドイツに対して、中国が輸出する電気自動車(EV)への追加関税導入をドイツの説得で欧州連合(EU)が撤回すれば、ドイツの高級車メーカーは恩恵を受けることになるだろうと示唆した。

 この情報は部外秘の協議内容だとして匿名を条件にメディアの取材で語ったことが市場に伝わった。
 この情報ではEUが中国から輸入するEVに追加関税を課す計画を撤回する見返りに、中国は
   大型エンジン搭載車
に対する既存の関税を引き下げることを提案した。
 中国は現在、EUから輸入する乗用車に15%の関税を適用している。

 中国の王文濤商務相がドイツのハーベック経済相と22日に北京で会談した際、この可能性をほのめかしたと、関係者の1人が明らかにした。
 この訪問の数週間前、EUは中国から輸入する
   中国製EVに最高48%の関税を課す計画
を打ち出していた。
  
  
ひとこと
 中国政府が欧州に楔を打ち込むことで、内部対立を工作しているのだろう。
   

posted by まねきねこ at 23:00| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MLIV調査で英労働党勝利がポンドに最善だが、EU離脱ダメージは消えず。

 英総選挙(下院選)が7月4日に投開票が行われる。
 この選挙で最大野党・労働党が勝利すれば、ポンドにとって良いニュースとなるものの、英国の欧州連合(EU)離脱のダメージは解消されないことが、最新のブルームバーグ・「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」の調査結果で明らかになった。

 英国総選挙でどのような結果がポンドにとって最も良いかを調査したところ、 回答者268人の半分以上が労働党の勝利を選好した。
 ただ、圧倒的多数と過半数を少し上回る程度のどちらが最善かでは意見が分かれている。
 絶対多数政党不在の「ハングパーラメント」が最悪と答えた割合が最も多かった。

 スターマー党首が率いる労働党が圧倒的勝利を収める勢いが調査結果で示された。
 これは新政権発足が安定期の到来を告げており、英国資産に何年ものしかかっていた
   EU離脱の影響
が取り除かれるのではないかというシティー(ロンドンの金融街)のアナリストらの期待を高める内容と言われる。

 なお、EUとの関係改善も労働党は公約に掲げ
   貿易摩擦を
緩和し、成長を促すと期待されている。

 ただ、調査の参加者らは、ブレグジットとよばれるEU離脱によるペナルティーがポンドから近いうちに取り除かれると楽観する理由がほとんどないと考えている。
 ポンドの対ドル相場が、EU離脱が選択された英国民投票の最終結果が発表される前の1ポンド=1.50ドル前後で再び取引されるには、5年より長くかかると約61%が回答した。

 MLIVパルスの調査結果によれば、労働党の勝利はポンドだけでなく、英国債と株価にとっても有益と57%以上が考えており、いずれの資産も労働党の大差での勝利を最も好ましいとする回答が一番多かった。
 
 MLIVパルス調査は、ブルームバーグ・ニュースの読者を対象にブルームバーグの「マーケッツ・ライブ」チームが今月2日から7日にかけて実施ししたもので、MLIVブログは同チームが運営している。

    
posted by まねきねこ at 12:00| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

英国保守党より内部分裂が少ない労働党がしっかりした安定多数を確保すれば、今後の安定改善を示唆する

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の欧州・中東・アフリカ(EMEA)リサーチ責任者
   デレク・ハルペニー氏
は顧客向けリポートで「保守党より内部分裂が少ない労働党がしっかりした安定多数を確保すれば、今後の安定改善を示唆するだろう」と指摘するも、「英EU通商関係の重大な変更は労働党にとって当面の優先事項となりにくく、ポンドの目先の上昇可能性は抑制されるかもしれない」と分析した。


   
posted by まねきねこ at 07:50| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エヌビディアの急成長で上方修正が追いつかずアナリストは置き去り

 米国半導体大手エヌビディアの株式は向こう1年の売上高見通しに基づく株価売上高倍率(PSR)が23倍と、S&P500種株価指数構成銘柄で最も割高となった。

 なお、その株価バリュエーションには問題があり、
   人工知能(AI)ブームの時代
にあって、エヌビディアの売上高が実際にどうなるのかはウォール街のアナリストも予想できず、エヌビディアの経営陣にも模索するしかないためだ。 
 
 ここ1年余り、AIブームを背景にしたエヌビディア製チップへの需要急増は、ウォール街の四半期業績予想を的外れなものにした。
 
 アナリストは他の企業と同じように経営陣からヒントを得て新しい産業領域にある売上の予想を作り上げている。
 ただ、エヌビディアの首脳陣でさえ、3カ月後の売上高を見通すのに苦労している。

 エヌビディアの売上高は2023年2−4月(第1四半期)に爆発的に伸びて以来、会社予想の中央値を平均13%上回っている状況にある。

 従来よりも変動幅の大きいディスカウントキャッシュフロー(DCF)モデルを注視する傾向にある投資家にとって、予想と実績のかい離は難しい状況を生み出している。 

 ブルームバーグによるデータによれば、過去5四半期におけるエヌビディアの売上高でアナリスト予想と実績は平均で12%かい離していた。
 これは過去5四半期の平均売上高が50億ドル以上、かつアナリスト20人以上がカバーしているS&P500種構成銘柄のうち、3番目の大きさ、つまり予想が外れたということだ。

 マイクロソフトのような大口顧客が今後数四半期でAI半導体への支出をさらに増やすと明言している。
 
 ただ、投資家にとっては、利益と売上高の成長率が他の大手ハイテク企業を大幅に上回るエヌビディアの株価はどの程度の水準が妥当なのか疑問が広がっている状況だ。

 現時点では、エヌビディアの今四半期の売上高は284億ドル、利益は147億ドルと予想されている。
 前年同期比でそれぞれ137%、111%の増加が見込まれている。
 これに対し、予想増収率はマイクロソフトが15%、アップルは3%程度にとどまり、大きな開きが生じている。

 エヌビディアの株価バリュエーションは割高だが、今後の成長余地を踏まえれば合理的な水準にも映るが、成長余地の部分に他の供給メーカーが押し寄せ市場が飽和状態に陥る可能性もある。
   
  
posted by まねきねこ at 07:47| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

AIブームを背景にしたチップへの需要急増は、ウォール街の四半期業績予想を的外れにした。

 ここ1年余り、AIブームを背景にしたエヌビディア製チップへの需要急増は、ウォール街の四半期業績予想を的外れなものにした。
 
 アナリストは他の企業と同じように経営陣からヒントを得て新しい産業領域にある売上の予想を作り上げている。
 ただ、エヌビディアの首脳陣でさえ、3カ月後の売上高を見通すのに苦労している。

 エヌビディアの売上高は2023年2−4月(第1四半期)に爆発的に伸びて以来、会社予想の中央値を平均13%上回っている状況にある。

 メリウス・リサーチのアナリスト
   ベン・ライツェス氏
は21日の顧客向けリポートで、エヌビディアの目標株価を125ドルから160ドルに引き上げた。
 これは今年に入って5回目の上方修正となる。

  
posted by まねきねこ at 07:42| 愛知 ☁| Comment(0) | イベント 出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラボバンク(Coöperatieve Rabobank UA) オランダの多国籍銀行および金融サービス会社

ラボバンク(Coöperatieve Rabobank UA)
 オランダのユトレヒトに本社を置くオランダの多国籍銀行および金融サービス会社
 グループは、89のオランダの地方ラボバンク(2019年)、中央組織(Rabobank Nederland)、および多くの専門的な国際オフィスと子会社で構成されている。
 食品と農業関連ビジネスは、ラボバンクグループの主要な投資分野である。
 ラボバンクは、総資産でオランダで2番目に大きい銀行で、世界最大の金融機関50社に数えられている。
 2014年後半の欧州銀行監督の発効以来、重要機関に指定されており、その結果、欧州中央銀行の直接監督を受けている。

 収益 120億ユーロ(2022年)
 営業利益 70億ユーロ(2022年)
 純利益 27億ユーロ(2022年)
 総資産 6,285億ユーロ(2022年)
 就業者数 46,959(2022)
  
 ラボバンクは、信用組合の協同組合運動の創始者であり、1864年にドイツで最初の農民銀行を創設した
   フリードリヒ・ヴィルヘルム・ライファイゼン
の思想に根ざしている。
 ライファイゼンは田舎の市長として、農民とその家族の極度の貧困に直面した。
 彼は慈善援助を通じてこの窮状を軽減しようとしたが、長期的には自立のほうが可能性が高いことに気づき、1864年に慈善財団を農民銀行に転換し
   ダルレーンスカッセン・フェライン
を創設し、田舎の住民の貯蓄を集めて進取の気性に富んだ農民に融資を行った。

 このモデルは、19世紀末のオランダで大きな関心を集め、聖職者や地方のエリート層に支持された。
 ライファイゼンの最初の信奉者でオランダ南部の多くの地方農家銀行の基盤を築いた
   ゲルラクス・ファン・デン・エルセン神父
である。
 農家向け融資銀行の使命は理想主義的なものだったが
   常に厳格なビジネス原則
に基づいて運営されていた。
 議論の余地はあるものの、ラボバンクの協同組合スタイルの創設原則は、
   「シャイロックを追い払う」
という利益のために協力することだった。
 協同組合銀行モデルは、投資資本とコミュニティの強い結びつきを保証した。

 銀行の伝統的な本部はユトレヒトとアイントホーフェンにある。
 1898年に2つの協同組合銀行コングロマリット
  ・ライファイゼン銀行中央協同組合(ユトレヒト)
  ・Coöperatieve Centrale Boerenleenbank(アイントホーフェン)
が設立さた。
 
 ライファイゼン銀行は6つの地方銀行の協同組合として設立され、一方、ブーレンレーン銀行は22の地方銀行の協同組合であった。
 この2つの銀行は、明らかな類似点があったにもかかわらず、75年間共存していた。
 その理由の一部は、法的な意見の相違によるものであったが、最も重要な違いは宗教的な文化である。

 アイントホーフェンに拠点を置くブーレンレーン銀行は明らかにカトリックの特徴を持っていた。
 ライファイゼン銀行はプロテスタントの背景を持っていた。
 過去にオランダは柱状化(verzuiling)の過程を経ており、これは実際には異なる宗教団体や政治運動のメンバーが基本的に隣り合って暮らし、両者の間に接触がないことを意味していた。
 この柱状化の結果、多くの村に1つではなく2つの地方銀行があり、カトリックとプロテスタントに1つずつあった。
 結果として生まれた緊密なコミュニティバンキングは、これらの銀行がリスクをより適切に管理するのに役立った。
 その結果、1920年代初頭にオランダの銀行部門が金融危機で壊滅的な打撃を受けたとき、これらの地方銀行はほぼ無傷で生き残った。

 地方銀行の宗教的背景は組織構造にも反映されており、ブーレンレーン銀行は高度に中央集権化されていたが、ライファイゼン銀行は地方自治を推進していた。
 
 1940 年までに、両組織は限られた規模ではあったものの、互いに協力し合うように変化した。
 1972年、2つの組織が合併して、Coöperatieve Centrale Ra iffeisen- Bo erenleen bank、略してRabobankが設立された。
 同組織は、創設組織との関係で歴史的に中立であったため、アムステルダムを法定本部に選んだ。
 1980年から2015年まで、中央組織は
   Rabobank Nederland
と呼ばれていた。

 1980年、ラボバンクは世界の農業に資金を提供するという使命の一環として、国際活動を拡大した。
 1990年にはインドネシアに現地銀行の
   バンク・ドゥタ
と提携して合弁銀行を設立し
   ラボバンク・ドゥタ
とした。
 なお、バンク・ドゥタはその後1998年のアジア通貨危機で破綻し、ラボバンクはドゥタの株式を購入した。
 その後、PTバンク・ラボバンク・インターナショナル・インドネシアとして単独で運営するようになった。

 1994年にはオーストラリアとニュージーランドで業務を展開していた
   オーストラリアプライマリー・インダストリー・バンク(PIBA)
を買収し、2003年に
   ラボバンク・オーストラリア・リミテッド
に改名した。
 1997年にはニュージーランドを拠点とする
   ライトソン・ファーマーズ・ファイナンス・リミテッド
を買収し、1999年に
   ラボバンク・ニュージーランド
に改名した。
 この買収により、ラボバンクはニュージーランドの農村部門に対する重要な貸し手となり、これを基盤として融資事業をさらに拡大させた。
 ヨーロッパでは、ラボバンクが1992年にドイツの銀行である
   アルゲマイネ・ドイチェ・クレジット・アンシュタルト
を買収した。

 2002年、ラボバンクはRabobank.beという新しいインターネット専用貯蓄銀行を立ち上げた。
 2番目のオンライン貯蓄銀行は2005年にアイルランドでRaboDirectという名前で立ち上げられた。
 その後ニュージーランドでRaboPlusとして、2年後にはオーストラリアでも立ち上げられた。

 また、新しいオンライン銀行がポーランド(2011年)とドイツ(2012年)に開設された。
 アイルランドとニュージーランドで貯蓄事業を促進するために使用された広告キャンペーンにより、これらの国でラボバンクの知名度が全体的に高まり、貯蓄事業だけでなく貸付事業も増加した。
 2010年、ラボバンクはオーストラリアとニュージーランドで貯蓄銀行に同じブランド名を使用することを決定した。
 これらの国でRaboPlusをRaboDirectに置き換えた。

 2014年、ラボバンクはVasco(現在のOneSpan)と協力し、QRコードを使用した新しいオンライン認証システムを作成した。
 ラボバンクは2003年にオーストラリアの
   レンドリース・アグロビジネス社
を買収した。
 2008年には、バンク・ハガとバンク・ハガキタという2つの個人向け銀行を買収し、インドネシアでの事業を拡大した。

 米国では、ラボバンクは2007年5月1日に
   ミッドステートバンク&トラスト
の買収を完了した。
 これによりラボは米国カリフォルニア州セントラルコースト地域にサービスを拡大できるようになった。
 2010年にはパシフィックステートバンクを買収し、カリフォルニア州セントラルバレーに進出した。
 ユトレヒトアメリカホールディングスとラボバンクNAは、米国でラボバンクグループの子会社として運営されている。

 2019年、ラボバンクが米国の個人向け事業を
   メカニクスバンク
に売却し、ラボバンクのすべての支店がメカニクスの名前を引き継ぐことが発表された。
 ラボバンクは、子会社
   ラボアグリファイナンス
を通じて、北米で食品と農業に基づく融資に関連する事業を継続している。

 2012年6月、格付け会社ムーディーズはラボバンクの格付けをAa2(旧Aaa)に引き下げ、見通しはネガティブとした。
 2011年11月、格付け会社スタンダード&プアーズが新しい格付け手法を導入したことにより、信用格付けはAAAからAAに2段階引き下げられた。
 2014年11月、S&Pは格付けをAA−からA+に引き下げ、見通しはネガティブとした。
 格付け会社フィッチは、同銀行の信用格付けをAA−、見通しはネガティブとしている。

 新しい戦略によると、ラボバンクはいくつかの市場から撤退する計画を立てている。
 2014年9月、ラボバンクは
   BGZ銀行
をBNPパリバに13億9000万ドルで売却した。

 大半の大手銀行とは異なり、ラボバンクの中央組織はもともと地方支店の子会社であったが、新しい銀行規制により、新たな取り決めが必要になった。
 2015 年後半、特別に設立されたガバナンス委員会の勧告により、ラボバンクの 106 の協同組合銀行は、ラボバンク ネーデルランドとの合併を全会一致で決議した。
 この合併は 2016 年 1 月 1 日に発効した。
 106 のラボバンクは依然としてかなりの自治権を有しており、中央組織が現在、親組織となっている。

 2013年のスキャンダルでは、世界各国の
   LIBOR為替レートの操作
を含む不正取引行為に対して10億ドルの罰金が科せられ、最高経営責任者の 
   ピエト・モーランド
は即座に辞任した。

 2015年12月、ラボバンクは2018年までに9,000人(2016年末までに3,000人)の雇用を削減した。
 現在の従業員のほぼ5分の1を削減すると発表した。
 この政策は、より厳しいバーゼルIVのルールブックに準拠するためのものだった。
 2019年までにラボバンクは38カ国にオフィスを構えた。

 ラボバンク グループは、地方銀行のネットワーク、ラボバンク ネダーランド、およびいくつかの子会社で構成されている。
 以前は、地方のラボバンクが、その中央組織であるラボバンク ネーデルランドの母体組織であった。
 地方銀行は、ラボバンク ネーデルランドの支援を受けて顧客にサービスを提供しており、グループの従業員は、本部について話すことはあまりなく、その子組織であるラボバンク ネーデルランドについて話すことを好んだという。
 2016 年に地方銀行は、かなりの独立性を維持しながら、ラボバンク ネーデルランドと合併した。

 2016年以前でも、中央組織が地方銀行組織の自治権を無視することがあったという。
 オランダのクレジットおよび金融サービス分野の規制に従い、ラボバンク・ネーデルランドは、地方銀行が金融商品を販売する際に必要なレベルの慎重さと専門性を維持することを監督している。
 これは、サーベンス・オクスリー法、バーゼルII、IFRSなどの国際基準の観点から特に重要になってる。

 ラボバンクの米国における以前の拠点では、ラボバンクが運営する米国の銀行はすべてカリフォルニア州に所在していた。
 もともと、ラボバンクは農業銀行であり、オランダの農業部門で現在でも 85% から 90% の市場シェアを誇っている。
 また、長年にわたり、同社は中小企業もターゲットにしてきた。
 1970年代半ばまでに、この部門の市場シェアは約 30% に達し、現在では約 40% に達している。
 1987年には、重要な節目を迎えました。
 農業以外の部門の未払いローン総額が初めて農業部門のそれを上回った。
 2005 年までに、農業向け融資は未払いローン総額の約 8% を占めた。

 ラボバンクはオランダの貯蓄口座の未払い残高の約40%を保有し、オランダの民間消費者住宅ローンの約30%を占めている。
 オランダでは、ラボバンクは市場シェアで第3位のリテール銀行であり、当座預金口座数では30%で第2位である。
 INGグループはが当座預金口座の40%で最大であり、続いてラボバンク(30%)、ABNアムロ(20%)、その他(10%)となっている。

 2018年2月、ラボバンクは米国司法当局と2億9800万ユーロで和解した。
 同銀行は内部統制が不十分だったため、カリフォルニアにある米国ラボバンクの子会社RNAを通じて数億ドルの麻薬資金がロンダリングされた。 
 民間団体連合による「生態系破壊への資金提供」報告書は、ラボバンクからの3,090万ドルを含む、EUを拠点とする金融機関から生態系にリスクをもたらすセクターにどれだけの資金が流れているかを示している。
 この報告書は、金融セクターに対するEUの規制が、世界の1.5°C目標と生物多様性目標に沿った融資を行う上で重要であることを強調している。

 ラボバンクは、ブラジルで違法な森林破壊を犯した数百人の農民への融資に関与していた。
 このため、多くの批判を受けている。
 ラボバンクは、2015年から2022年の間に森林破壊に関与する企業に14億ユーロ以上を投資したため、オランダのNGO団体ミリウデフェンジーの主要な汚染者リストに載せられている。 

 ラボバンクに対する好意的な報道とは対照的に、オランダの窒素危機における同銀行の役割については社会から批判がある。
 例えば、世界自然保護基金(NL)は公開書簡で、ラボバンクは自然、生活環境、農業セクターを改善するために農業転換を実現する責任を負わなければならないと書いた。
 下院は動議で、ラボバンクのような銀行が窒素危機の解決に貢献することを強制される可能性があるかどうかを調査するよう内閣に求めた。
 こうした動きに対し、ラボバンクはこれを断固として拒否し、ECBの規則と、ローンの償却を防ぐという預金者に対する責任の影に隠れているといった批判もある。
 同銀行は代替農法のプロジェクトへの融資を拒否し、それがオランダの畜産農場の強制的な拡大につながった。
 農業部門の未払い金300億のうち、有機農業を行う企業に属するのは約3%に過ぎず、農家はより持続可能な農業や畜産への移行においてほとんどまたは全く支援を受けていない。
 ラボバンクは依然として高価な技術に投資しているが、大量畜産と規模の経済の悪影響を解決するのではなく、技術的に緩和することに投資している。 

    
posted by まねきねこ at 07:08| 愛知 ☁| Comment(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ステランティス(Stellantis N.V. ) 多国籍 自動車製造企業

   (Stellantis N.V. )
 2021年にイタリアとアメリカの複合企業
   フィアットクライスラーオートモービルズ(FCA)
とフランスの
   PSAグループ
が合併して設立された多国籍 自動車製造企業で、2023年現在、ステランティスはトヨタ、フォルクスワーゲングループ、現代自動車グループに次いで売上高世界第4位の自動車メーカーである。
 2023年、同社はフォーブス・グローバル2000で61位にランクされた。
 同社の株式はイタリア証券取引所、ユーロネクスト・パリ、ニューヨーク証券取引所に上場されている。

 本社はホーフトドルプ 

 収益 1,895億ユーロ(2023年)
 総資産 2,021億ユーロ(2023年)
 総資本 821億ユーロ(2023年)
 就業者数 258,275 人(2023年)
 
 主要株主
 ・アニェッリ家(エクソル):14.40%
 ・プジョー家(エタブリスマン・プジョー・フレール、EPF):7.19%
 ・Bpifrance : 6.18%
 ・東風汽車公司:1.58% 

 ステランティスは、アバルト、アルファロメオ、クライスラー、シトロエン、ダッジ、DS、フィアット、ジープ、ランチア、マセラティ、オペル、プジョー、ラム、ボクスホールの14のブランドを冠した自動車の設計、製造、販売を行っている。
 合併当時、ステランティスは約30万人の従業員を擁し、130か国以上に販売拠点を持ち、30か国に製造施設を持っていた。
 
 この名称はラテン語の動詞stello に由来し、「輝くもの/星で飾られたもの/星に属するもの」という意味を持つ。
 NVはオランダ語で「無名のパートナーシップ」を意味するNaamloze vennootschapの略

 2019年初頭、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)はフランスの自動車メーカー、ルノーとの合併を模索した。
 同社と暫定合意に達した。
 交渉中のフランス政府の行動により、この取引は断念された。

 エコノミスト誌は「FCAにとって、これは将来の干渉の前兆だった」と報じた。
 日産も、ルノーとの提携に対するこの提案の影響についてさまざまな懸念を抱いていた。
 その後、FCAはプジョーSA(PSA)にアプローチし、2019年12月に合意された合併により、世界自動車販売台数で世界第4位の自動車メーカーが誕生し、年間37億ユーロ(約42億2000万ドル)のコスト削減が見込まれた。

 2020年12月21日、欧州委員会は、業界における競争を確保するための最小限の救済措置を課して、合併を承認した。
 合併は、2021年1月4日にFCAとPSAの両株主によって承認された。
 この取引は2021年1月16日に完了し、合併後の会社は翌日ステランティスNVに改名された。

 新会社の普通株は、2021年1月18日にミラノ証券取引所とユーロネクストパリで、2021年1月19日にニューヨーク証券取引所で取引を開始し、いずれもティッカーシンボル「STLA」で取引された。

 PSAはフィアットクライスラーオートモービルズNVと合併し、フィアットクライスラーオートモービルズNVが合併後の存続会社となった。
 2021年1月17日、合併後の会社はステランティスNVに改名された。
 国際財務報告基準(IFRS)では、買収側と買収される側の会社を識別することが義務付けられている。
 会計上はプジョーが買収側とみなされ、声明はPSAの過去の記録を反映している。
 提出書類によると、ステランティスの取締役会には11人の取締役がおり、そのうち6人がPSAから、5人がフィアットクライスラーからであった

 新会社の初代CEOには、ステランティスを代表する全権が与えられ、PSA取締役会会長でPSAグループの元CEOでもある
   カルロス・タバレス
が5年間の任期でステランティスCEOを務めた。
 なお、PSA株主はFCA株主に合併前プレミアムを支払っている。
 FCAの最大株主である
   アニェッリ家
の会社エクソールは、ステランティスの株式を14.4%で最大保有していた。
 合併契約により、プジョー家はフランスの国営銀行Bpifrance、東風、または市場で株式を取得することで、ステランティスの現在の7.2%の株式を最大1.5%まで増やすことができた。

 ステランティスという名前は
   企業体を識別するため
にのみ使用され、グループのブランド名とロゴは変更されていない。
 2021年、CEOのカルロス・タバレスは、新しいモデルとテクノロジーへの切望されている投資と引き換えに、グループのブランドが10年以内に自分自身を証明するという課題を出した。
 また、グループでは、2021年末までに29の電動車両モデルを販売する予定であった。

 ステランティスは、 2020年代末までに4つのEV プラットフォームを開発する計画で、全体として、同社は2021年末までに300億ユーロ以上を投資すると発表した。

 充電ステーションのネットワークは2021年11月に開始された。
 2021年第3四半期、ステランティスの新車販売は、自社の車両に使用される
   半導体チップ
のサプライチェーン不足に関連した問題により減少した。
 ステランティスは、半導体メーカーの
   フォックスコン
と、同社および自動車業界の他の企業にチップを供給する契約を結んだ。
 2022年6月、同社は半導体不足のためフランスの2つの工場で生産を一時停止した。

 2022年4月、ステランティスは、 2022年のロシアの
   ウクライナ侵攻
によりロシアに課された制裁と物流上の困難のため、ロシアでの事業を停止した。

 2024年2月15日、ロシアの事業者は、
   東風汽車グループ
と協力し、ステランティスが2022年4月にロシアでの事業を停止したにもかかわらず、ロシアのカルーガにあるステランティスの過半数所有の工場でシトロエンの新モデルの生産を開始した。
 ステランティスは、「ロシアにおける事業体の管理を失った」と主張した。

 2022年5月、ステランティスは
   刑事行為
で有罪を認め、ディーゼルエンジン車が作り出す
   汚染物質の量を違法に隠蔽
しようとした捜査の和解金として3億ドルを支払った。
 これにより、米国司法省による、10万台以上の旧型モデルに対する排出ガス規制を回避しようとした同自動車メーカーの取り組みに対する長年の捜査が和解した。

 2022年7月8日、ステランティスはカーシェアリングプラットフォームのShare Nowを買収した。
 ステランティスはShare Nowの運営管理をFree2moveの傘下に置いた。
 2022年11月、ステランティスはブダペストに本社を置く自動運転技術企業
   aiMotive
を買収した。

 2023年2月15日、ステランティスはポーランドのグリヴィツェに新たなソフトウェア開発・エンジニアリングハブを設立すると発表した。
 2023年10月26日、ステランティスは中国の電気自動車メーカー
   リープモーター
の「約20%」を15億ユーロの取引で買収した。
 契約条件に基づき、ステランティスは新設された合弁会社
   リープモーターインターナショナル
の下で、中国国外でリープモーター製品を販売、輸出、製造する独占権を獲得した。

 この合弁会社はオランダに登録され、中国車への関税が引き上げられた場合には、同ブランドの車をヨーロッパで生産する可能性も含まれている。この合弁会社の目標は、2030年までに中国国外で50万台の販売である。

 同社は2024年に30億ユーロ(32億ドル)の自社株買いを発表した。
 2024年3月、ステランティスがグルノーブルに本社を置く光レーダーの新興企業
   ステアライト
の株式を取得したと発表された。
 同社は自動運転用のセンサーを製造している。

上級管理職
 会長: ジョン・エルカン(2021年1月より)
 最高経営責任者: カルロス・タバレス(2021年1月より)
 副会長: ロバート・プジョー [ fr ](2021年1月より)
取締役会
 ステランティスの取締役会は11名で構成され、そのうち6名はPSAおよび主要株主(Bpifrance、FFP)から、またPSAの元CEOであるカルロス・タバレス氏も含まれる。
 残りの5名はフィアット・クライスラー・オートモービルズおよびその主要株主であるエクソールから選出されている。

   
posted by まねきねこ at 06:00| 愛知 | Comment(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする