欧州中央銀行(ECB)の
ラガルド総裁
は10日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が主催したイベントで中銀預金金利を4%で維持すれば、インフレ抑制には十分なはずだと述べた。
ただ、必要になれば再度の利上げを検討する意向も明らかにした。
ラガルド総裁
は10日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が主催したイベントで中銀預金金利を4%で維持すれば、インフレ抑制には十分なはずだと述べた。
ただ、必要になれば再度の利上げを検討する意向も明らかにした。
10月末の政策委員会会合で、ECBは引き締めサイクルを昨年開始して以降で初めて金利を据え置いた。
ラガルド総裁は現在の政策設定で目標を達成できることにECBは自信を深めていると述べていた。
ラガルド総裁は現在の政策設定で目標を達成できることにECBは自信を深めていると述べていた。
ラガルド氏は「現時点の水準で十分に長く続ければ、インフレ率をECBが目標とする2%に戻す上で大きく貢献するだろう。もちろん、これについて議論することも可能だ」と発言した。
また、「大型の衝撃が発生すれば、衝撃の性質にもよるが、それを再検討する必要があるだろう」と続けた。
また、「大型の衝撃が発生すれば、衝撃の性質にもよるが、それを再検討する必要があるだろう」と続けた。
ユーロ圏の総合インフレ率は10月に2.9%と、2年ぶりの水準に低下したが、イスラエルとはマスの戦争が中東のより幅広い地域に広がって石油価格を押し上げ、今後の見通しを脅かす恐れもあると指摘した。
ラガルド氏は「われわれは今後のエネルギー価格動向を注意して見守る必要がある」と述べ、「2.9%という総合インフレ率の数字を当然視したり、長く続くと考えたりすべきではない」とくぎを刺した。
なお、10月26日の記者会見でラガルド氏は、利下げを検討する可能性をたずねる質問を「時期尚早」だと一蹴していた。
この日は「今後数四半期は」いかなる利下げもないと述べ、「十分に長く、とは十分に長くだ」と強調した。
量的引き締め加速についての質問には、保有債券を積極的に売却することはないと主張したが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)購入債の再投資に関して、ある時点で当局者の議論が「行われることになる」と明らかにした。