ウクライナのゼレンスキー大統領は5日(現地時間)、米国NBC放送とのインタビューに出演して20カ月間続くロシアとの戦争に対して
「膠着状態に陥ったとは考えていない」
として米国や友邦の支援を求めた。
また、「相手は我々を窮地に追い込んだと考えているようだが、そのようなことは起きていない」と話した。
ゼレンスキー大統領のこの言葉はウクライナの勝利の可能性に疑問を呈して戦争が膠着状態に陥っていると話した米国軍関係者や同盟国の一部の主張を一蹴する発言だ。
実際、最近数週間にわたり、両国の戦争は東部ドンバス地域で押して押し戻される戦闘を繰り返している。
火器弾薬類をウクライナよりイスラエルへ最優先で提供する意向を米軍が持っているのだろう。
戦争を24時間内に終わらせることができると主張した
トランプ前米国大統領
には「ウクライナに来て見るよう招待する」と言って反論した。
ゼレンスキー大統領は「我々はさらに早く進軍してロシアを不意打ちできるようなさまざまな作戦を立てている」と話したが、防空作戦のためにはドローンが必要だと訴えた。
また「我々が防空システムを生産する間だけでも、全世界、米国、欧州、アジアはドローンを借してほしい」と話し「特に冬は非常に厳しい時期」と続けた。
あわせてトランプ氏に対して「24時間内に戦争を終わらせることができると言ったことは歓迎する」としつつも実現の可能性に関しては距離を置いた。これに先立ち、トランプ氏は来年大統領選挙で再選すればウクライナ戦争を24時間内に終わらせることができると主張した。
ゼレンスキー大統領は「ウクライナに実際に来てみてこそ知ることができることがある」と主張し「バイデン大統領は来たことがあるのでトランプ氏も招待する」と続けたうえ「もしここに来ればなぜトランプ氏が戦争を終わらせることができないのか説明できるが、24分あれば充分だろう」と話した。
インタビューではゼレンスキー大統領はプーチン大統領を「滅びるテロリスト」と批判、ロシアはもちろん北朝鮮やイランがイスラエルと戦争を行うパレスチナ武装勢力ハマスの背後にいると主張した。
ロシアとの平和交渉問題に関しては「テロリストとはどんな対話もしたくない」と答えた。
最近、米国メディアは米国と欧州連合(EU)当局者がウクライナ政府にロシアとの戦争を終わらせる平和交渉のためにあきらめなければならない可能性のある懸案に言及し始めたと報じた。
ゼレンスキー大統領は「米国は私がテロリストと対話する準備はできていないことを知っている」と主張し「我々はテロリストを信じることはできない」と否定した。
ひとこと
イスラエルと同じような主張が見られるが、別次元の問題が元々あるため対応は異なるだろう。
ロシアとの戦争で道化のごときゼレンスキー大統領の政治姿勢が大き変わったのも事実であるが、底に流れるシオニストの思考にはウクライナの状況の悪化をもたらしかねない背景を持ち込みかねないリスクがあるのかも。