欧州の銀行ストレステスト(健全性審査)の最初の段階で、大手銀の多くは財務状態が十分に健全であることを示した。
投資家が衝撃に対する業界の耐性を注視する中で、審査をより厳しくすべきではないかとの声も一部当局者から出ている。
投資家が衝撃に対する業界の耐性を注視する中で、審査をより厳しくすべきではないかとの声も一部当局者から出ている。
欧州銀行監督機構(EBA)は2年ごとにストレステストを実施することになっている。
EBAが銀行に求めた初回報告の内容に基づくと、幾つかの銀行の資本比率がいわゆる
逆境シナリオ
の下で前回のテスト結果を上回ったとこの事情を知る関係者が報告内容は非公開だとして匿名を条件にメディアの取材で明らかにした。
EBAが銀行に求めた初回報告の内容に基づくと、幾つかの銀行の資本比率がいわゆる
逆境シナリオ
の下で前回のテスト結果を上回ったとこの事情を知る関係者が報告内容は非公開だとして匿名を条件にメディアの取材で明らかにした。
この結果を受けてEBAと欧州中央銀行(ECB)は、審査の今後の段階での提出内容について、より控えめな見積もりを銀行に促しており、審査は7月末に完了する予定という。
EBAの評価はショックに対する備えの実態を示したもので、資本要件にも影響するため銀行にとって重要となる。
2022年末時点のデータを基に、逆境シナリオおよび、より穏やかな基本シナリオの下での25年末まで3年間の健全性が審査される。
2022年末時点のデータを基に、逆境シナリオおよび、より穏やかな基本シナリオの下での25年末まで3年間の健全性が審査される。
EBAの報道官は、審査がまだ続いている中で結論を出せばそれは臆測になると表明した。
審査開始から終了までの間に当局が予備的な提出内容の修正を求めることもあるためで、一部のバンカーは、当局が資本比率への仮想上の打撃をより大きく想定していたという印象を受けたと、こうした事情を知る複数の関係者が述べ、金融リスクへの波及を懸念した意識的な発言ともいえるものだ。
EBAは欧州システミックリスク理事会(ESRB)が設定した逆境シナリオに対して同意された手法で審査していると説明した。