JPモルガン・チェースとシティグループ、ウェルズ・ファーゴの米銀行大手3行は、小規模行を先月破綻に追い込んだ金利の上昇から想定外の恩恵を受けた。
14日に1−3月(第1四半期)決算を発表した3行はいずれも、3月に破綻した
シリコンバレー銀行(SVB)
と、地銀の顧客が保険対象外の預金をより安全な場所へ避難する動きにつながった、
政策金利の引き上げから恩恵を受ける方法を見いだしている。
高利回り商品を求めて預金者が広範に動くとアナリストは予測していた。
この予測に反し安全な場所へ避難する動きにつながった。
JPモルガンの預金残高は2%増加した。
ただ、シティでは、顧客が
金利の変化
に反応し、債券トレーディングの成績がこの10年で最も好調な一つとなった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)による利上げを受け、3行ともに純金利収入が前年同期から急増した。
JPモルガンのジェレミー・バーナム最高財務責任者(CFO)は、決算発表後のカンファレンスコールで、「新規口座開設が活発で、預金やマネーマーケットファンド(MMF)の流入も目立った」と語った。
インフレ抑制を目的としたFOMCの利上げは、一部の小規模な地銀にとって痛みを伴うものだった。多くの銀行は、新型コロナウイルスのパンデミック時に預金者から集めた資金の余剰部分を、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)といった安全資産に投入し、少しでも利回りを得ようとした。
ただ、FOMCの動きによってこうした資産の価値は下落した。
さらに、SVBのような銀行の顧客が預金を取り崩すと、銀行は現金の需要に対応するため損失覚悟で資産の売却を迫られた。
こうした圧力をほとんど受けずに、割安価格での資産売却を強いられなかった大手行は14日、金利上昇が貸し出し業務からの収入に拍車をかけていると語った。
JPモルガンの1−3月の純金利収入は
207億ドル(約2兆7000億円)
と前年同期比49%増となった。
これを受けて同行は通期の純金利収入見通しを約810億ドルと、1月時点予想の730億ドルから引き上げた。
JPモルガンのバーナムCFOは、「私たちは定着性について現実的だ」と述べた、「定義上、こうした預金は、私たちのところに入ってきたばかりで、幾分逃避性のある預金であるため、特に安定した預金ではないと考えるのが賢明かつ適切だ」と続けた。
posted by まねきねこ at 07:18| 愛知 ☔|
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