米中間選挙が期待外れの結果となっている共和党内では、票が伸び悩んだ責任はトランプ前大統領にあると非難する声が多くなっている。
ただ、中間選挙の結果、そうしたトランプ離れが浮き彫りになる中でも、トランプ氏自身は2024年大統領選への再出馬に向けて突き進混ざるを得ない状況にある。
数週間前から再出馬をほのめかしてきた同氏は、米東部時間15日午後9時(日本時間16日午前11時)に「非常に大きな発表」をすると予告していた。
正式な出馬表明を明らかにし、共和、民主両党の主要候補者の中で先陣を切った。
ただ、共和党にとっては最悪のタイミングとなる。
中間選挙では、中絶の権利など社会問題で極端な立場を取る候補や2020年大統領選の結果を認めない「選挙否定派」に多くの有権者がノーを突き付けた。
こうした中、トランプ氏が後押しした複数の候補者が重要州で手痛い敗北を喫した。
トランプ氏はいち早く出馬を表明することで、他の候補者の動きを封じることを狙っていたとみられるが中間選挙がトランプ氏にとって不本意な結果となった今、他のライバル候補は勢いづくことになると、共和党の世論調査専門家フランク・ランツ氏はみている。
トランプ氏の側近らは、ジョージア州での上院選決選投票が行われる12月6日まで発表を先送りするよう働き掛けていた。
同選挙で勝利を目指す共和党の取り組みがトランプ氏の出馬表明でかき消されることを懸念したことが背景にあるが、その説得は失敗したようだ。
かつて米商工会議所のチーフ政治ストラテジストを務めたスコット・リード氏は「ジョージア州決選投票を待たずにトランプ氏が発表するのは、国政史上最も利己的な政治的行為の一つとして語り継がれるだろう」と指摘した。
ひとこと
違法行為や不正等が多数あるとも言われており、出馬しなければ刑務所送りになりかねないためだろう。