シリコンバレー銀行(SVB)が破綻に至るまでの当局の監督を巡っては、管轄地区のサンフランシスコ地区連銀のみならずワシントンの連邦準備制度理事会(FRB)スタッフに至る連邦準備制度全体に落ち度があったと批判が広がっている。
この事情に詳しいの匿名のメディア取材で話した関係者によると、銀行監督で経験豊富な人材の登用よりもスタッフ間の関係改善を優先するデーリー総裁の下、サンフランシスコ地区連銀ではここ数年に監督担当官の交代が意図的なのか繰り返されたという。
関係者4人の情報によれば、ワシントンのスタッフはデーリー総裁による連銀運営に関する懸念を複数の当局者に伝えていたが適切な対応をしないまま放置した。
エコノミスト出身のデーリー総裁はサンフランシスコ地区連銀に20年余り勤めた後、2018年に総裁に就任している。
内部情報であることを理由に匿名で話した複数の関係者からは
高官らの幸福度押し上げ
に過度に熱心な同氏のチーム運営に批判の声が挙がっている。
総裁就任から約1年が経過し、行員の満足度を問う内部調査の結果が出たある日、総裁は監督部門の幹部を会議に招集し、監督部門は満足度が行内で最低だったことを取り上げ、デーリー総裁が幹部らを叱責し、このまま働き続けたいかどうかを週末かけて考えるよう言い渡したという。
サンフランシスコ連銀の広報担当者は、当時のデーリー総裁としては士気の低さが監督のまずさにつながると考えていたと説明したがこれ以上の発言は控えた。
また、デーリー総裁に対するメディアからのインタビューの要請も受け付けず拒否したという。
それ以降、サンフランシスコ連銀の銀行監督部門では人員の異動が繰り返され、監督分野の組織を骨抜きにした。
2021年には部門責任者が引退したが、後任に就いたのは同部門出身ではなく監査部門の元責任者と迷走が続いた。
同連銀には、銀行参入を狙うハイテク企業の野心が行き過ぎないよう抑制しなくてはならないというサンフランシスコ特有の試練もあった。
フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズは4年前、世界規模の仮想通貨ネットワーク「リブラ」構想を発表したものの、サンフランシスコ連銀の一部はこの構想すら知らなかったという。
タルーロ元FRB理事は先週ブルームバーグテレビジョンで「著しい監督不行き届きがあった」と批判し、金利の急上昇でダメージを受けやすい
銀行に対するストレステスト
が不十分だったと指摘した。
なお、米国議会上院銀行委員会が28日に開いた公聴会で、バーFRB副議長(銀行監督担当)は、SVBに対しては監督官らが何度も警告を発したと説明したうえ、その破綻はまずい銀行経営を説明した「教科書のようなケース」だと続けた。
ひとこと
日銀の金融政策と同じようなものだ。
過去の成功体験をいつ目でも検事する姿勢が問題であり、学者思考の次期総裁では日本の国益を守れる可能性は低いといった見方もある。
経験則を数値化して理論化した経済理論を信奉するのも致し方ないが、有事に判断の遅れが経済全体の致命傷となることは過去何度も繰り返されている。
バブル崩壊後の経済テコ入れなども、小手先の資金投入を繰り返した。
一度の多額の資金を市場に入れれば一気に回復できたものを、市場の消化状況などを見るなどといった判断で砂漠に水をまくような対応で効果を蒸発させてきた愚行と同じことを繰り返す可能性がある。
そもそも、当初の成功に酔いしれ、新型コロナ感染の拡大やロシアのウクライナ侵攻など有事における様子見から金融政策の対応の遅れが発生し、金融政策の転換を遅らせ為替政策を堅持したため輸入物価の上昇に伴い日本国民の資産の劣化を引き起こした失政を隠蔽するかの如き、理由付けでそのまま日銀総裁の椅子にしがみついたまま任期を迎えようとする工作を放置する岸田政権の質の悪さは話にもならない。
安倍政権の長期化で有能な官僚が淘汰された弊害が一番問題だろう。
忖度官僚ばかりが跋扈している現状打破が必要だが、野党政治家の質の悪さは保守政党の政治家より問題だ。
posted by まねきねこ at 15:00| 愛知 |
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